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「派遣」からの転職、または「派遣」への転職。知っておきたい働き方と成功のポイント

岩下隼人
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多様な働き方が広がり、個人のキャリアプランも柔軟にデザインできるようになった現代。「派遣社員」として働くこと、あるいは派遣社員から正社員など別の働き方へステップアップすることに関心を持つ人が増えています。また、専門スキルを活かして様々な企業で経験を積みたいと考え、あえて派遣という道を選ぶ人もいます。

この記事では、「派遣」という働き方の基本的な特徴から、派遣社員から別の雇用形態への転職、あるいは他の雇用形態から派遣社員への転職を目指す際に知っておきたいメリット・デメリット、そしてそれぞれの道を成功させるための具体的なポイントについて詳しく解説していきます。

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「派遣社員」という働き方の基本

まず、「派遣社員」とはどのような働き方なのか、その基本的な仕組みと特徴を理解しておきましょう。

派遣社員の働き方は、**「派遣元企業(派遣会社)」と雇用契約を結び、その派遣会社の指示のもとで「派遣先企業」**に出向いて業務を行うという形態です。つまり、実際に仕事をする場所(派遣先)と、給与の支払いや社会保険の手続きなどを行う雇用主(派遣元)が異なるのが大きな特徴です。

  • 契約期間: 多くの場合、派遣契約には期間の定めがあり(有期雇用)、契約期間が満了すると、同じ派遣先で契約が更新されるか、別の派遣先を紹介されるか、あるいは契約終了となります。
  • メリット:
    • 様々な企業・業務を経験できる: 短期間で多様な業界や職種の仕事を経験できるため、幅広いスキルや知識を身につけるチャンスがあります。
    • ライフスタイルに合わせやすい: 勤務地、勤務時間、残業の有無など、自分の希望する条件に合った仕事を選びやすい傾向があります。
    • スキルアップ支援: 派遣会社によっては、OAスキルや語学、専門知識に関する研修制度や資格取得支援制度を設けている場合があります。
    • キャリア相談: 派遣会社の担当者にキャリアに関する相談ができ、アドバイスを受けられることがあります。
  • デメリット:
    • 雇用の不安定さ: 契約期間の満了とともに仕事がなくなる可能性があります(いわゆる「派遣切り」のリスク)。
    • 昇給・賞与が少ない傾向: 正社員と比較して、定期的な昇給や賞与(ボーナス)がない、または少ない場合があります。
    • 帰属意識を持ちにくい: 派遣先企業の社員ではないため、組織への帰属意識を感じにくいことや、重要な会議に参加できないといったケースもあります。
    • 交通費の支給: 以前は支給されないケースも多かったですが、2020年の労働者派遣法改正により、待遇格差解消の一環として交通費も考慮されるようになりました。ただし、派遣会社や契約内容によります。

【パターン1】派遣社員から正社員への転職を目指す

現在派遣社員として働いていて、より安定した雇用やキャリアアップを目指して正社員への転職を考えている方は多いでしょう。その際に押さえておきたいポイントです。

なぜ正社員を目指すのか?動機の明確化

まず、「なぜ正社員になりたいのか」という動機を明確にすることが大切です。

「雇用の安定を求めて」「給与や待遇を改善したい」「より責任のある仕事に挑戦したい」「長期的なキャリアプランを実現したい」など、具体的な理由を整理することで、転職活動の軸が定まり、企業選びや面接でのアピールにも繋がります。

派遣経験をどうアピールするか?

派遣社員としての経験は、決して不利になるわけではありません。むしろ、アピールの仕方次第では大きな強みとなり得ます。

  • 具体的な業務内容と実績: どのような派遣先で、どのような業務を担当し、どのようなスキルを習得し、どのような成果を上げたのかを具体的に伝えましょう。数値化できる実績があれば、より説得力が増します。
  • 多様な環境への適応能力: 複数の派遣先で勤務した経験は、「新しい環境への適応能力が高い」「多様な業務に対応できる柔軟性がある」といった強みとしてアピールできます。
  • 派遣会社の研修制度などで得たスキル: もし派遣会社が提供する研修プログラムやeラーニングなどでスキルアップを図った経験があれば、それも自己PRの材料になります。
  • コミュニケーション能力: 様々な企業の社員と協力して業務を進めてきた経験は、コミュニケーション能力の高さを示すエピソードとなり得ます。

正社員登用制度の活用

  • 現在の派遣先での正社員登用: もし現在の派遣先企業で働きがいを感じており、その企業で正社員として働きたいと考えているなら、正社員登用制度がないか確認してみましょう。派遣会社の担当者や派遣先の上司に相談してみるのも一つの方法です。
  • 紹介予定派遣の活用: 紹介予定派遣とは、一定期間(最長6ヶ月)派遣社員として働いた後、派遣先企業と本人の双方が合意すれば、その企業の直接雇用(正社員や契約社員など)に切り替わる働き方です。入社前に実際の職場の雰囲気や仕事内容を体験できるため、ミスマッチを防ぎやすいというメリットがあります。

転職活動の進め方

  • 転職サイト・転職エージェントの活用: 正社員向けの求人を幅広く探すことができます。特に転職エージェントは、非公開求人の紹介や応募書類の添削、面接対策など、きめ細やかなサポートを受けられます。
  • 派遣会社への相談: 派遣会社によっては、正社員への転職支援を行っている場合もあります。まずは担当者に相談してみましょう。
  • 応募書類(職務経歴書)の書き方: 派遣社員としての職務経歴は、派遣先企業ごとに担当業務や期間、実績などを分かりやすく記載します。派遣元企業(派遣会社名)も明記しましょう。
  • 面接対策: 「なぜ派遣社員から正社員を目指すのか」「派遣と正社員の働き方の違いをどう理解しているか」「入社後にどのように貢献したいか」といった質問への回答をしっかりと準備しておきましょう。

注意点

  • 派遣期間中の転職活動: 現在の派遣契約期間中に転職活動を行う場合は、契約更新のタイミングや、新しい仕事の開始時期などを考慮し、派遣会社や派遣先企業に迷惑がかからないよう計画的に進める必要があります。
  • 正社員になることの責任と働き方の違い: 正社員になると、派遣社員の時よりも業務範囲が広がったり、責任が重くなったりすることが一般的です。また、異動や転勤の可能性、残業時間の増加なども考慮しておく必要があります。

【パターン2】正社員や他の雇用形態から派遣社員への転職を目指す

逆に、正社員や契約社員といった直接雇用の形態から、あえて派遣社員という働き方を選択する人もいます。

なぜ派遣社員という働き方を選ぶのか?目的の明確化

「特定の専門スキルを活かして様々な企業で働きたい」「結婚や育児、介護など、ライフスタイルの変化に合わせて柔軟に働きたい」「フルタイム勤務ではなく、時短勤務や週3日勤務などを希望する」「ブランク期間からの社会復帰のステップとして」など、派遣社員を選ぶ目的を明確にすることが大切です。

派遣会社の選び方

信頼できる派遣会社を選ぶことが、希望通りの仕事を見つけるための第一歩です。

  • 得意な業界・職種: 自分の希望する業界や職種に強みを持つ派遣会社を選びましょう。
  • 福利厚生・スキルアップ支援制度: 有給休暇の取得しやすさ、社会保険の加入、健康診断の実施、提携スクールの割引など、福利厚生の内容や、スキルアップのための研修制度が充実しているかを確認しましょう。
  • 担当者のサポート体制: 親身に相談に乗ってくれるか、希望に合った仕事を熱心に探してくれるか、トラブル時の対応はどうかなど、担当者の質やサポート体制も重要なポイントです。複数の派遣会社に登録し、比較検討するのも良いでしょう。

仕事の探し方

  • 派遣会社のウェブサイトに掲載されている求人情報を検索します。
  • 派遣会社に登録し、希望条件を伝えて仕事を紹介してもらいます。コーディネーターと面談し、これまでの経験やスキル、希望する働き方などを詳しく伝えましょう。

アピールポイント

これまでの正社員経験で培ってきた専門スキル、業務知識、ビジネスマナー、責任感などは、派遣社員として働く上でも大きな強みとなります。

注意点

  • 雇用の安定性や待遇面での変化: 正社員と比較して、契約期間の定めがあることや、昇給・賞与が少ない場合があることなどを理解しておく必要があります。
  • 契約期間満了後のキャリアプラン: 一つの派遣契約が終了した後、次の仕事がすぐに見つかるとは限りません。契約期間満了後のキャリアプランもある程度考えておきましょう。

派遣社員から別の派遣先へ移る(派遣の「転職」)

同じ派遣会社に登録したまま、契約期間の満了やキャリアアップなどを理由に、別の派遣先企業へ移ることも、広義の「転職」と言えるでしょう。この場合は、派遣会社の担当者とよく相談し、これまでの経験やスキルを活かせる、あるいは新しいスキルを習得できるような、より条件の良い派遣先を探していくことになります。派遣会社の担当者との良好な関係構築が、スムーズな移行の鍵となります。

派遣という働き方を選ぶ上での心構え

派遣社員として働くことを選ぶのであれば、以下の点を意識しておくと良いでしょう。

  • 主体的にキャリアをデザインする意識: 派遣という働き方を活かして、どのようなスキルを身につけ、どのようなキャリアを築いていきたいのか、主体的に考える姿勢が大切です。
  • スキルアップへの意欲: 常に新しいことを学び、自身の市場価値を高めていく努力が求められます。
  • 契約内容の確認の徹底: 業務内容、勤務時間、時給、契約期間など、契約書の内容は隅々まで確認し、不明な点は必ず派遣会社に確認しましょう。

(補足)派遣会社の社員(コーディネーターや営業など)への転職

「派遣」というキーワードから、派遣会社自体の社員(派遣コーディネーター、営業職、事務職など)として働くことに関心を持つ方もいるかもしれません。人材業界に興味がある方や、派遣という働き方を支える仕事にやりがいを感じる方にとっては、これも一つのキャリア選択肢です。

まとめ:「派遣」という働き方は、個人のライフプランやキャリアプランに応じて柔軟に選択できる一つの形。メリット・デメリットを理解し、自身の目標と照らし合わせながら、最適な道を選び、ステップアップを目指そう。

「派遣」という働き方は、多様な経験を積むチャンスや、柔軟な働き方を実現できる可能性がある一方で、雇用の安定性などの面で考慮すべき点もあります。派遣社員から正社員を目指す場合も、逆に派遣社員という道を選ぶ場合も、それぞれのメリット・デメリットを十分に理解し、ご自身のキャリアプランやライフステージ、そして「何を最も重視するのか」という価値観と照らし合わせて、納得のいく選択をすることが何よりも大切です。

この記事で紹介した情報が、あなたの「派遣」と「転職」に関する疑問を解消し、より良いキャリアを築くための一助となれば幸いです。

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岩下隼人
岩下隼人
ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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