営業事務の転職、面接官に響く「転職理由」とは？ケース別例文と伝え方のコツ
岩下隼人
ロイヤル合同会社
営業成績が悪くても大丈夫！転職を成功させる自己分析とアピール戦略
岩下隼人
記事内に商品プロモーションを含む場合があります
「営業成績が振るわず、会社に居づらい…」
「このままでは、転職なんて無理かもしれない…」
「実績がない自分を、採用してくれる企業なんてあるのだろうか…」
営業職として働く中で、思うように成果が出せず、自信を失い、キャリアに深い悩みを抱えている方は少なくありません。「営業成績」という明確な指標があるからこそ、その数字が悪いと、まるで自分の価値そのものを否定されたかのように感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、もしあなたが今、そのような状況にいるとしても、決して悲観する必要はありません。営業成績が悪いことは、あなたの能力がないことを意味するわけでは決してないのです。それは、あなたと現在の仕事環境との間に、何らかのミスマッチがあるという重要なサインなのかもしれません。
この記事では、営業成績に悩み、転職を考えている方が、その不安を乗り越え、自身の本当の価値を再発見し、自信を持って次のキャリアへと踏み出すための具体的な考え方と戦略を徹底的に解説します。
Contents
スポンサーリンク
なぜ営業成績が悪かったのか？まず原因を冷静に分析しよう
「自分は営業に向いていないんだ…」と結論づけてしまう前に、まずはなぜ成果が出なかったのか、その原因を冷静に、そして客観的に分析してみましょう。原因を正しく理解することが、次のキャリアで同じ失敗を繰り返さないための第一歩となります。
1. 自分自身の要因
- スキル・知識不足: 扱う商品やサービスに関する知識が、お客様に十分に説明できるレベルに達していなかったかもしれません。あるいは、ヒアリングや提案、クロージングといった、営業としての基本的なスキルがまだ未熟だった可能性もあります。
- 行動量の問題: 成果を出すために必要な、アポイントの数や訪問件数といった、基本的な行動量が足りていなかったかもしれません。
- マインドセットの問題: 「どうせ売れないだろう」という自信のなさや、お客様から断られることへの恐怖心が、積極的な行動を妨げていた可能性もあります。
2. 環境の要因
一方で、原因はあなた自身だけでなく、環境にあった可能性も十分に考えられます。
- 商材・サービスとのミスマッチ: あなた自身が心から「良い」と思えない、あるいは全く興味を持てないものを売らなければならない状況ではありませんでしたか？情熱を持てないものを売るのは、誰にとっても難しいことです。
- 会社・チームとのミスマッチ: 個人の成果を過度に競わせる体育会系の文化や、個人プレーが中心の社風が、あなたの性格と合っていなかったのかもしれません。
- サポート体制の不足: 入社後の研修やOJTが不十分で、十分な知識がないまま現場に出なければならなかった、あるいは、困った時に相談できる上司や先輩がいなかった、というケースも少なくありません。
- 市場・競合環境の厳しさ: そもそも市場が縮小していたり、競合が非常に強力であったりと、誰が担当しても売るのが非常に難しい状況だった可能性もあります。
このように、「成績が悪い＝あなたの能力が低い」と短絡的に考えるのではなく、「今の環境と自分の特性が合っていなかった」という視点を持つことが、前向きな次の一歩を踏み出すために非常に重要です。
「成績が悪い」は弱みじゃない！あなたがアピールすべき本当の強み
「胸を張って言えるような実績がない…」そんな時こそ、発想を転換しましょう。採用担当者は、単なる数字の大小だけであなたを評価しているわけではありません。成績が悪かった経験の中からでも、あなたの価値を伝える「強み」は必ず見つかります。
1. 「プロセス」における工夫と努力
たとえ目標達成に至らなくても、その過程であなたがどのように考え、どのように行動したのかは、重要なアピールポイントです。
- （例）「成果には結びつきませんでしたが、売上が伸び悩んでいた原因を分析し、顧客リストの優先順位を見直して、アプローチの質を高めるという試みを行いました。」 このようなエピソードは、あなたの課題分析能力や主体性を示します。
2. 「定性的な成果」に光を当てる
数値では表せない貢献も、立派な実績です。
- 顧客満足度の向上: 「担当顧客へのアンケートでは、『対応が丁寧で信頼できる』という点で、部署内トップの評価をいただいておりました。」
- チームへの貢献: 「後輩の同行営業に積極的に参加し、自身の失敗談も交えながら指導することで、チーム全体の知識共有に努めました。」「非効率だった報告書フォーマットの改善を提案し、チームの事務作業を月5時間削減することに貢献しました。」 これらは、あなたの誠実さや協調性、業務改善への意欲をアピールする材料になります。
3. 困難な状況で培われた「ポータブルスキル」
成果が出ない厳しい状況で働き続けた経験そのものが、あなたの強みを育んでいます。
- コミュニケーション能力: うまくいかない状況でも、顧客や社内と対話を続けてきた経験。
- ストレス耐性: 数字のプレッシャーや、断られることへの精神的なタフさ。
- 基本的なビジネスマナーとPCスキル: 社会人としての基礎体力。
4. 失敗から学ぶ力（内省力と成長意欲）
これが最も重要です。成績が悪かったという事実を正直に認め、その原因を客観的に分析し、次に活かそうとする姿勢そのものが、あなたの人間的な魅力であり、「成長する人材である」ことの何よりの証明となります。
【ケース別】「営業成績が悪かった」経験をポジティブに伝える方法と例文
転職活動の選考では、正直に、かつ前向きに自身の経験を伝えることが重要です。
基本の伝え方
①正直に結果を認める → ②原因を客観的に分析（他責にしない） → ③改善のための具体的な行動を示す → ④その経験からの学びと、次への貢献意欲を語る
このフレームワークで伝えることで、単なる言い訳ではなく、あなたの成長意欲と誠実さが伝わります。
例文1：職務経歴書での書き方
実績欄には正直に記載しつつ、【取り組み・工夫】といった項目を設け、プロセスや定性的な貢献を補足説明するのが効果的です。
【実績】
・2023年度：個人売上目標 5,000万円に対し、実績 4,000万円（達成率80%）
【取り組み・工夫】
上記の通り目標は未達でしたが、顧客満足度の向上を第一に考え、担当顧客への定期的なアフターフォローを徹底しました。その結果、担当顧客からの紹介で年間5件の新規契約を獲得し、長期的な関係構築の基盤を作りました。また、自身の課題であった提案力を補うため、〇〇という資格の学習にも取り組みました。
例文2：面接での伝え方（自己PR）
「私の強みは、困難な状況でも課題を客観的に分析し、粘り強く改善に取り組む姿勢です。前職では、正直に申し上げて、営業として期待される成果を上げることができず、自身の力不足を痛感する日々でした。しかし、その原因を分析する中で、自分の強みは、勢いで契約を取ることよりも、お客様一人ひとりとじっくり向き合い、その方の潜在的なニーズを引き出して信頼関係を築くことにあると気づきました。実際、担当したお客様からのアンケートでは、満足度の項目で常に高い評価をいただいておりました。この経験から、成果を出すためのアプローチは一つではないことを学びました。今後は、この『顧客に深く寄り添う力』を、貴社の〇〇という職務において、長期的な顧客関係の構築という形で貢献していきたいと考えております。」
成績不振から脱却！次の転職先の選び方
「成績が悪い」という経験は、あなたに「合わない環境」を教えてくれる貴重なデータです。それを基に、次は自分らしく輝ける場所を選びましょう。
【営業職を続ける場合】自分に合った環境を選ぶ
「営業という仕事自体は嫌いではないが、今の環境が合わない」という方は、環境を変えることで大きく変わる可能性があります。
- 営業スタイルを変える: 新規開拓ではなく、関係構築が得意ならルート営業へ。
- 商材を変える: 自分が心から情熱を持てる商材を扱うメーカーやサービスへ。
- サポート体制で選ぶ: 研修制度が充実し、チームでサポートし合う文化の企業へ。
【営業以外の職種へ】経験が活きるキャリアチェンジ
「やはり営業という仕事そのものが向いていない」と感じたとしても、あなたの経験は無駄にはなりません。
- カスタマーサポート/カスタマーサクセス: お客様に寄り添う力、丁寧な説明力が活かせます。
- 事務職（特に営業事務）: 営業の気持ちがわかる、最高のサポーターになれます。
- マーケティングアシスタント: 顧客視点を活かして、営業を後方から支援します。
まとめ
営業成績が悪いからといって、あなたのビジネスパーソンとしての価値が否定されるわけでは決してありません。むしろ、その困難な経験と真摯に向き合うことで得られた学びや気づきは、他の誰にもない、あなただけの貴重な財産です。
重要なのは、失敗を恐れず、他責にせず、その経験から何を学び、次にどう活かしたいのかを、前向きな姿勢で語ることです。採用担当者は、完璧な経歴を持つ人よりも、失敗から学び成長できる、誠実で伸びしろのある人材を求めています。
「成績が悪い」という経験を、自分自身を深く知るためのきっかけと捉え、自信を持って、あなたらしく輝ける次のステージを見つけ出してください。あなたの新しい一歩を心から応援しています。
スポンサーリンク
ABOUT ME
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。