人材派遣の営業へ転職｜仕事内容・年収・やりがいを徹底解説

「人の役に立つ仕事がしたい」「成長業界で自分の力を試したい」

そんな思いから、人材派遣会社の営業職への転職に興味を持つ方が増えています。

人材派遣の営業は、単に「人」と「仕事」を繋ぐだけではありません。企業の経営課題を解決に導き、働く人のキャリアを支える、非常に社会的意義の大きな仕事です。

しかし、その一方で「きついのでは？」「どんなスキルが必要？」といった疑問や不安もあるでしょう。この記事では、人材派遣の営業への転職を考えるあなたのために、仕事のリアルから成功のポイントまで、網羅的に解説していきます。

人材派遣の営業とは？2つの顔を持つ重要な役割

人材派遣の営業の大きな特徴は、「企業」と「派遣スタッフ」という2つの顧客を持つことです。そのため、仕事内容も大きく2つの側面に分かれます。

1. 法人営業（クライアント企業へのアプローチ）

こちらは、人材を求めている企業に対する営業活動です。

• 新規開拓：人手不足や専門スキルを持つ人材の確保に悩む企業に対し、電話や訪問でアプローチし、人材派遣サービスの活用を提案します。
• 既存顧客（ルート営業）：すでに取引のある企業を定期的に訪問し、新たな人材ニーズのヒアリングや、就業中のスタッフの状況報告、増員の提案などを行います。

企業の事業戦略や課題を深く理解し、解決策として「人材」を提案する、コンサルティング要素の強い仕事です。

2. スタッフフォロー（派遣スタッフへのサポート）

こちらは、自社に登録している派遣スタッフや、実際に派遣先で就業しているスタッフへの対応です。

• マッチング：企業の求めるスキルと、スタッフの希望や経験が合うように、最適な人材を選び、仕事を紹介します。
• 就業中のサポート：派遣先での仕事が始まったら、定期的に職場を訪問したり面談を行ったりして、スタッフが安心して働けるようにサポートします。悩み相談や、時には派遣先企業との間に立って、職場環境の改善交渉をすることもあります。

企業の担当者と、働くスタッフ。その両方から「ありがとう」と言われることが、この仕事の大きなやりがいの一つです。

気になる年収とキャリアパス。成果は報われる？

人材派遣の営業の年収は、**「基本給＋インセンティブ（成果給）」**で構成されることが多く、自分の頑張りが収入に反映されやすいのが特徴です。

• 年収の相場未経験からのスタートであれば年収350万円〜450万円が一般的ですが、経験を積み、成果を出すことで年収600万円〜800万円以上を目指すことも十分に可能です。20代でトッププレイヤーとなり、高収入を実現している人も少なくありません。
• インセンティブの仕組み新規契約の獲得件数や、担当する派遣スタッフの人数・売上などが評価の対象となります。成果が数字として明確に表れるため、正当な評価を得たいと考える方にとっては、非常にモチベーションの上がる環境です。
• キャリアパス営業としてのスキルを極める道はもちろん、チームをまとめるリーダーやマネージャーへのキャリアアップも可能です。また、人材業界で培った幅広い業界知識や交渉力を活かして、人事やコンサルタントなど、他の職種へキャリアチェンジする道も開かれています。

人材派遣の営業に求められるスキルと人物像

この仕事で活躍するためには、どのようなスキルや資質が求められるのでしょうか。

• 高いコミュニケーション能力企業の経営者から、様々なバックグラウンドを持つ派遣スタッフまで、多くの人と円滑な関係を築く力が不可欠です。特に、相手の本音や潜在的なニーズを引き出す**「聞く力（ヒアリング力）」**が重要になります。
• 調整力と交渉力企業とスタッフ、双方の希望や条件が必ずしも一致するとは限りません。両者の間に立ち、お互いが納得できる着地点を見つけるための、粘り強い調整力や交渉力が求められます。
• マルチタスク能力とスピード感多くの企業とスタッフを同時に担当し、日々発生する様々な依頼やトラブルに迅速に対応する必要があります。優先順位をつけ、効率的に業務をこなす力が試されます。
• 精神的なタフさ時には、スタッフからの急な欠勤連絡や、企業からの厳しいクレームに対応しなければならない場面もあります。そうした状況でも冷静に対処し、気持ちを切り替えられるメンタルの強さも必要です。

未経験からの転職を成功させるためのポイント

人材派遣の営業は、未経験者を歓迎する求人が非常に多い職種です。充実した研修制度を用意している企業も多く、意欲さえあれば十分に挑戦できます。

• ポテンシャルをアピールする前職での経験は問いません。販売・接客業で培った対人スキルや、事務職で培った調整力など、「これまでの経験を、人材派遣の営業でこう活かしたい」という形で、ポテンシャルをアピールしましょう。
• 「人の役に立ちたい」という想いを具体的に志望動機では、ただ「人の役に立ちたい」と伝えるだけでなく、「企業の成長を『人』の面から支えたい」「働く人のキャリア形成をサポートしたい」など、なぜ人材業界なのか、その理由を具体的に語れるように準備しましょう。
• 「きつい」側面も理解していることを示す面接では、仕事の厳しさを理解した上で、それにどう向き合っていくかを伝えることが重要です。「大変な仕事だと理解していますが、その分大きなやりがいがあると感じています」といった一言が、あなたの本気度を示します。

人と企業の成長に貢献する、やりがいのある仕事へ

人材派遣の営業は、決して楽な仕事ではありません。しかし、企業の成長と、人の人生における重要な転機に深く関わることができる、非常にダイナミックでやりがいの大きな仕事です。

人と企業、双方の未来を創造するこの仕事に、あなたも挑戦してみませんか。

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岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

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ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。