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岩下隼人
ロイヤル合同会社
物流業界の営業へ転職｜仕事内容から未経験の挑戦、その後のキャリアパスまで
岩下隼人
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私たちがオンラインで注文した商品が、当たり前のように翌日には手元に届く。その裏側では、社会の血液のように「モノ」を絶え間なく動かし続ける、巨大な物流ネットワークが機能しています。
その物流の最前線に立ち、企業のビジネスを根幹から支えるのが「物流業界の営業職」です。社会に不可欠なインフラを担う、ダイナミックでやりがいの大きな仕事に、今、改めて注目が集まっています。
「社会を支える、スケールの大きな仕事に挑戦したい」
「物流業界で培ったこの専門性を、次のキャリアでどう活かすべきか」
この記事は、物流業界の営業というキャリアを軸に、転職を考えるすべての人のためのガイドブックです。仕事のリアルな姿から、未経験からの挑戦、そしてその先の多様なキャリアパスまで、詳しく解説していきます。
Contents
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【パート1】社会を支える仕事へ。物流営業に挑戦したい方へ
まず、「物流業界の営業」という仕事に興味を持ち、新たな挑戦を考えているあなたへ。その仕事は、単に「荷物を運ぶ」手配をするだけではない、奥深い世界です。
物流営業とはどんな仕事？単なる「運送」の手配ではない、企業の経営課題に踏み込む仕事
物流営業のミッションは、お客様である「荷主」の、モノの流れ（サプライチェーン）を最適化することです。
顧客は「荷主」。あらゆる業界がお客様に
メーカー、商社、小売業、EC事業者など、形のある「モノ」を動かす、あらゆる企業があなたの顧客となります。様々な業界のビジネスモデルに深く触れられるのも、この仕事の面白さの一つです。
提案するのは「最適なモノの流れ」
物流営業の提案は、単に「A地点からB地点まで、安く運びます」という話に留まりません。
- 輸送: トラック、船、鉄道、飛行機など、最適な輸送手段の組み合わせは何か。
- 保管: どこに、どのような機能を持つ倉庫を構えるべきか。
- 荷役・梱包・情報管理: 倉庫内での作業効率化や、最適な梱包資材の提案、ITシステムを使った在庫管理の高度化など。
これら全ての要素を組み合わせ、顧客のサプライチェーン全体のコスト削減や、リードタイム短縮、品質向上といった、経営課題の解決に繋がるソリューションを提案します。近年では、こうした物流業務全般を専門家として一括で請け負う**3PL（サードパーティー・ロジスティクス）**というビジネスモデルが主流となっています。
物流営業のやりがいと、知っておきたい厳しさ
やりがい
- 社会インフラを支える使命感: 自分の仕事が、人々の生活や経済活動に欠かせない「モノの流れ」を支えているという、強い社会貢献性を実感できます。
- 顧客の経営課題に貢献: 顧客のビジネスの根幹であるサプライチェーンに入り込み、コスト削減などを通じて、その企業の経営改善に直接貢献できます。
- 業界の変革期に立ち会える: EC市場の拡大や、AI・ロボティクスを活用した「物流DX」など、今まさに変革の時を迎えている業界で、新しい物流の形を創り出す面白さがあります。
厳しさ
- 熾烈な価格競争: 物流業界は、常に厳しいコスト競争に晒されています。1円単位のコスト削減を求められるシビアな交渉も少なくありません。
- トラブル対応: 天候や交通状況による遅延、輸送中の荷物の破損、倉庫での誤出荷など、予測不能なトラブルへの迅速で的確な対応が求められます。
- 現場との連携: 24時間365日稼働している物流センターや、多くのドライバーさんなど、現場で働く人々との密な連携と、彼らへの敬意が不可欠です。
未経験から物流営業への転職は可能か？
はい、未経験からでも十分に挑戦可能です。特に、以下のような経験は高く評価されます。
- 法人営業の経験: 業界を問わず、BtoB営業の経験は、顧客との関係構築力や提案力という点で大きな強みになります。
- メーカーや商社での勤務経験: 「荷主」側の立場を理解しているため、顧客のニーズを的確に汲み取り、響く提案をすることができます。
- 現場管理や調整業務の経験: 多くの関係者をまとめ、物事を円滑に進めてきた経験は、複雑な物流の現場で大いに活かせます。
面接では、なぜ「物流」という、時に泥臭い業界に興味を持ったのか、その理由を自分の言葉で具体的に語ることが重要です。「前職のメーカーで、物流の非効率が経営のボトルネックになっていることを痛感し、今度は専門家としてその課題を解決する側に立ちたいと考えました」といった、具体的な動機を伝えられると良いでしょう。
【パート2】物流営業の経験を活かし、次のキャリアへ進む方へ
次に、物流業界の営業としてキャリアを積んできたあなたが、その貴重な経験を武器に、次のステージへ羽ばたくためのヒントです。
あなたの市場価値は？物流営業で培われた独自の強み
物流営業で培ったスキルは、他では得難い、非常に価値の高いものです。
- 活かせるスキル①：サプライチェーン全体を俯瞰する視点モノが作られてから消費者に届くまでの、調達、生産、販売、配送という一連の流れを理解していることは、特にメーカーや商社、小売業において非常に重宝されるスキルです。
- 活かせるスキル②：コスト意識と実践的な改善提案力常にコストと向き合い、1円単位での改善提案を積み重ねてきた経験は、あらゆる企業の利益改善に直結する、極めて実践的な能力です。
- 活かせるスキル③：多様な業界への深い理解と現場調整力様々な業界の荷主を担当することで得た幅広い業界知識と、倉庫の作業員やトラックのドライバーなど、物流現場の「リアル」を動かしてきた調整力は、あなたの大きな武器となります。
次のステージはどこ？物流営業からのキャリアパス
その強力なスキルセットを手に、あなたはどのようなフィールドで活躍できるのでしょうか。
- ① メーカー・商社の物流部門／SCM部門最も親和性が高く、人気のキャリアパスです。「荷主」の立場から、自社のサプライチェーン全体の戦略立案や最適化を担います。あなたの現場感覚は、机上の空論ではない、実効性の高い戦略を生み出します。
- ② IT業界（物流テック・SaaS）倉庫管理システム（WMS）や輸配送管理システム（TMS）などを開発・販売するIT企業で、あなたの業界知識は引く手あまたです。ソリューション営業や導入コンサルタントとして、業界全体のDXを推進する立場で活躍できます。
- ③ 物流不動産（倉庫開発・リーシング）物流施設に特化した不動産デベロッパーやREIT（不動産投資信託）で、最新鋭の物流倉庫の企画開発や、テナントとなる物流企業や荷主企業の誘致を行います。
- ④ コンサルティングファームSCM（サプライチェーンマネジメント）領域の専門家として、クライアント企業の物流改革を支援するコンサルタントとして活躍する道もあります。
「モノの流れ」を動かした経験を、未来のキャリアを動かす力に
「物流営業に挑戦する」道も、「物流業界での経験を活かして新たな世界へ挑戦する」道も、どちらも社会経済の根幹を支えるという、誇りあるキャリアです。
「モノの流れ」を動かしてきたあなたの経験は、これからのあなた自身のキャリアを力強く動かしていく、何よりのエンジンとなるでしょう。
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ABOUT ME
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。