転職の履歴書写真、好印象は作れる!基本マナーとキレイに撮るコツ
転職活動において、履歴書に貼付する「写真」は、あなたの第一印象を左右する非常に重要な要素です。採用担当者が最初に目にするあなたの「顔」であり、書類全体の印象にも影響を与えかねません。「たかが写真」と侮らず、マナーを守り、清潔感とあなたらしさが伝わる写真を用意することで、自信を持って選考に臨むことができます。
この記事では、転職活動で使用する履歴書写真の基本的なマナー(サイズ、撮影時期、背景など)から、男女別の適切な服装や髪型、そして好印象を与えるための表情や姿勢のポイント、さらには撮影方法の選び方まで、分かりやすく解説します。
なぜ履歴書の写真が重要なのか?企業が見ていること
企業は履歴書の写真を通じて、応募者のどのような点を見ているのでしょうか。
- 第一印象・人柄: 写真から受ける雰囲気は、応募者の人となりを推測する手がかりの一つとなります。明るく誠実な印象か、TPOをわきまえているかなどが見られます。
- 基本的なビジネスマナー: 適切な服装や髪型、清潔感のある身だしなみは、社会人としての基本的なマナーが身についているかの判断材料となります。
- 仕事への真摯な姿勢: 写真の準備に手を抜かないことは、仕事に対する真摯な姿勢や、今回の転職への本気度を示すことにも繋がります。
- 本人確認: 当然ながら、面接時に本人であるかを確認するための重要な情報です。
つまり、履歴書の写真は、あなたの「書類上の顔」として、採用担当者に無言のメッセージを送っているのです。
履歴書写真の基本マナー:これだけは押さえておこう!
まずは、履歴書写真の基本的なルールとマナーを確認しましょう。
- サイズ: 一般的に、縦40mm × 横30mm のサイズが標準です。履歴書に貼付する写真枠の大きさを確認し、枠からはみ出したり、逆に小さすぎたりしないように、きれいにカットして貼り付けましょう。
- 撮影時期: 3ヶ月以内に撮影したものを使用するのが原則です。あまり古い写真だと、現在の髪型や体型と印象が異なり、本人確認の役割を果たせない可能性があります。選考の都度、新しいものを用意するくらいの気持ちで臨むのが理想です。
- 写真の裏に氏名を書く: 万が一、写真が履歴書から剥がれてしまった場合に備え、写真の裏には油性の細いペンでフルネームを記入しておきましょう。
- 清潔感のある仕上がり: 写真が折れたり汚れたりしていないか、指紋がついていないかなども確認し、丁寧に扱いましょう。
- 背景色: 一般的には、白、水色(ブルー)、または薄いグレーの無地が推奨されます。清潔感があり、顔の表情がはっきりと見える背景色を選びましょう。派手な色や柄のある背景は避けます。
- 無帽・正面向き: 帽子やサングラス、マスクなどは着用せず、顔全体がはっきりと見えるようにします。目線はカメラをまっすぐ見据え、正面から撮影されたものを使用します。
- 胸から上のアングル: 顔だけでなく、胸から上の上半身がバランス良く写っているものが基本です。
好印象を与える履歴書写真のポイント:表情・姿勢・髪型・服装
採用担当者に良い印象を与えるためには、以下のポイントを意識して撮影に臨みましょう。
表情
- 自然な笑顔を心がける: 歯を見せて笑う必要はありませんが、口角を少し上げ、目元をやや細めるなど、穏やかで明るい表情を意識しましょう。無表情や、逆に不自然な作り笑顔は避けます。事前に鏡の前で練習しておくと良いでしょう。
- 顎を軽く引く: 顎を少し引くことで、顔がすっきりと見え、真摯な印象になります。ただし、引きすぎると上目遣いになったり、二重顎になったりするので注意が必要です。
- カメラのレンズをまっすぐ見る: しっかりとカメラのレンズを見つめることで、自信と誠実さが伝わります。
姿勢
- 背筋を伸ばす: 猫背にならないよう、背筋をピンと伸ばし、胸を軽く張るようなイメージで座ります(または立ちます)。左右の肩の高さが均等になるように意識しましょう。
- 顔の向き: 正面を向き、顔が傾かないように注意します。
髪型
- 清潔感が第一: 寝癖やパサつきがないように整え、顔周りをすっきりとさせることが重要です。
- 前髪: 目にかからないように、ピンで留めたり、横に流したりしましょう。
- 長い髪(女性の場合): 肩にかかる場合は、後ろで一つに束ねるか、ハーフアップにするなどして、顔や首周りがすっきり見えるようにします。お辞儀をした際に髪が顔にかからないようにすることも大切です。
- 男性の場合: 耳周りや襟足がすっきりするように整髪料で軽くまとめます。過度なスタイリングや派手な髪色は避けましょう。
服装(男女共通:スーツが基本)
転職活動の証明写真では、男女ともにビジネススーツを着用するのが基本です。たとえ応募する企業が私服勤務の会社であっても、履歴書の写真はフォーマルな場であることを意識し、誠実な印象を与えるスーツスタイルが無難です。
- スーツの色: ネイビー(濃紺)やチャコールグレー、黒などのダーク系の色が、落ち着いた知的な印象を与えます。
- シャツ・ブラウス:
- 男性: 白無地の長袖ワイシャツが基本です。襟の形はレギュラーカラーかセミワイドカラーが良いでしょう。ネクタイは派手すぎない落ち着いた色柄(無地、小紋柄、レジメンタルストライプなど)を選び、しっかりと締めます。
- 女性: 白無地のブラウスやカットソーが基本です。襟付きのシャツタイプや、シンプルなVネック、クルーネックなどが適しています。胸元が開きすぎないデザインを選びましょう。
- ジャケット: きちんと羽織り、ボタンは適切に留めます(男性の場合、2つボタンなら上のみ、3つボタンなら真ん中のみか上2つ)。
- 清潔感: スーツやシャツにシワや汚れがないか、事前に確認し、アイロンがけをしておきましょう。
- アクセサリー: 基本的に、結婚指輪以外のアクセサリーは外して撮影するのが望ましいです。女性の場合も、小ぶりでシンプルなものであれば問題ないこともありますが、迷ったら外すのが無難です。
メイク(女性の場合)
- ナチュラルメイクが基本: 清潔感があり、健康的で知的な印象を与えるナチュラルメイクを心がけましょう。派手な色使いや濃すぎるメイクは避けます。
- 肌: ファンデーションは厚塗りにならないようにし、自然なツヤ感を意識します。クマやシミなどが気になる場合は、コンシーラーで軽くカバーしましょう。
- 眉: 自然な形に整え、表情が明るく見えるようにします。
- 目元: 派手な色のアイシャドウや濃いアイライン、つけまつげなどは避け、知的で誠実な印象になるように仕上げます。
- 口元: 血色が良く見える、落ち着いた色味のリップを選びましょう。
履歴書写真の撮影方法:どこで撮るのがベスト?
履歴書写真の撮影方法には、主に以下の選択肢があります。
- 写真館・フォトスタジオ:
- メリット: プロのカメラマンが、照明や背景、表情や姿勢などを細かく調整しながら撮影してくれるため、最も質の高い写真が期待できます。撮影データをもらえたり、肌補正などのオプションがあったりする場合もあります。
- デメリット: 費用が比較的高く、予約が必要な場合があります。
- スピード写真機(証明写真機):
- メリット: 駅や商業施設などに設置されており、手軽に短時間で撮影でき、費用も比較的安価です。最近では、肌補正機能や背景色を選べる高機能な機種も増えています。
- デメリット: 写真館に比べると、照明や画質が劣る場合があります。また、撮り直し回数に制限があるため、納得のいく表情で撮影するのが難しいこともあります。
- スマートフォンアプリ・自分で撮影:
- メリット: 自宅で手軽に、費用をかけずに撮影できます。納得いくまで何度でも撮り直しが可能です。一部のアプリには、背景加工や肌補正機能、サイズ調整機能などが搭載されています。
- デメリット: 照明や背景の調整、適切なアングルでの撮影が難しく、素人っぽさが出てしまう可能性があります。また、過度な加工は不自然な印象を与えるため注意が必要です。企業によっては、自撮り写真やアプリで加工した写真に対してマイナスな印象を持つ場合もゼロではありません。
おすすめの撮影方法:
時間に余裕があり、より質の高い写真を求めるのであれば、写真館・フォトスタジオでの撮影が最もおすすめです。プロのアドバイスを受けながら、自信の持てる一枚を用意できるでしょう。
急いでいる場合や費用を抑えたい場合は、スピード写真機も選択肢の一つです。最近の機種は画質も向上しています。
スマートフォンアプリを利用する場合は、あくまで最終手段と考え、できる限り自然な仕上がりになるよう、照明や背景、服装、表情に細心の注意を払いましょう。
履歴書写真に関するその他のQ&A
- Q. メガネはかけたままで良い? A. 普段からメガネをかけている場合は、かけたままで撮影して問題ありません。ただし、レンズに光が反射したり、フレームが目にかかったりしないように注意しましょう。色付きレンズや派手なフレームのメガネは避けた方が無難です。
- Q. 写真の使い回しはOK? A. 書類選考に落ちて返却された履歴書の写真を再利用するのは、写真が折れたり汚れたりしている可能性があるため、避けた方が良いでしょう。また、撮影から3ヶ月以上経過している写真や、髪型などが大きく変わった場合の使い回しも好ましくありません。
- Q. Web履歴書の場合の写真は? A. Web履歴書やオンライン応募システムで写真データをアップロードする場合は、企業から指定されたファイル形式(JPEGなど)やピクセルサイズ、データ容量に従いましょう。一般的には、縦4:横3の比率で、背景が無地のものが求められます。写真館で撮影した際にデータをもらっておくと便利です。
まとめ:写真はあなたの「顔」、自信を持って提出できる一枚を
転職活動における履歴書の写真は、あなたの第一印象を形作る上で非常に重要な役割を果たします。単なる本人確認のためのものではなく、あなたの真摯な姿勢や社会人としての常識、そして今回の転職にかける意気込みを伝えるための一つの手段と考えましょう。
この記事で紹介した基本的なマナーや撮影のポイントを押さえ、清潔感とあなたらしさが伝わる、自信を持って提出できる一枚を用意してください。丁寧に準備された写真は、きっとあなたの転職活動を後押ししてくれるはずです。