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未経験から組み込みエンジニアへ!仕事内容から学習ロードマップ、将来性まで徹底解説

岩下隼人
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スマートフォン、自動車、スマート家電、工場のロボットアーム――。私たちの身の回りにある、ありとあらゆる「モノ」が、プログラムによって賢く、そして便利に動いています。そのモノに内蔵されたコンピューターを制御し、命を吹き込むプロフェッショナル、それが「組み込みエンジニア」です。

専門性が高く、ハードウェアの知識も必要とされるため、「未経験にはハードルが高い」というイメージがあるかもしれません。しかし、あらゆるモノがインターネットに繋がる「IoT」時代の到来により、組み込みエンジニアの需要は爆発的に増加しており、深刻な人材不足から、未経験者にも大きなチャンスが広がっています。

この記事では、日本のモノづくりの最前線で活躍する組み込みエンジニアへの道を、未経験から目指すあなたのための、完全ガイドをお届けします。

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組み込みエンジニアとは?モノに「命」を吹き込む仕事

組み込みエンジニアの仕事を理解するために、Webサイトやスマホアプリを開発する「Webエンジニア」との違いを考えてみましょう。

Webエンジニアが、インターネットという仮想空間のサービスを作るのに対し、組み込みエンジニアは、自動車や家電といった、物理的な「モノ」の動きや機能を、ソフトウェアの力で制御します。

彼らの仕事は、非常に幅広い分野で社会を支えています。

  • 自動車: エンジン制御、自動運転システム、カーナビゲーション
  • スマート家電: エアコンの温度調整、炊飯器の炊き加減制御、スマートスピーカー
  • 産業用機器: 工場のロボットアーム、医療機器(MRIや心電計など)
  • IoTデバイス: スマートロック、ウェアラブルデバイス

組み込みエンジニアの大きな特徴は、パソコンのように潤沢なリソース(メモリや処理能力)があるわけではない、小さなコンピューター(マイコン)の「制約」の中で、いかに効率的で安定したプログラムを作るかを追求する点にあります。

なぜ未経験でも挑戦可能?組み込みエンジニアの需要と採用背景

専門性の高いこの職種で、なぜ未経験者にも門戸が開かれているのでしょうか。

  • IoTの普及による爆発的な需要増: 上記で挙げたように、あらゆるモノがソフトウェアで制御されるようになった結果、組み込みエンジニアの数が全く足りていないのが現状です。
  • 技術者の高齢化と若手不足: 日本のモノづくりを支えてきたベテラン技術者の高齢化が進み、その技術を継承する若手人材の育成が、多くの企業にとって急務となっています。
  • ポテンシャル採用の実施: 大手メーカーやその関連会社を中心に、情報系のバックグラウンドがない人材でも、ポテンシャルを評価して採用し、入社後の手厚い研修で一人前のエンジニアに育成するケースが増えています。

組み込みエンジニアに向いている人の特徴【適性チェック】

  1. 何よりも「モノづくり」が好きソフトウェアだけでなく、それが動かすハードウェア(機械や電子機器)そのものに強い興味・関心があることが、最大の適性です。
  2. 地道な作業と論理的思考が得意限られたメモリの中でいかにプログラムを軽量化するか考えたり、目に見えないバグの原因をハードウェアレベルまで遡って地道に追究したりすることが苦にならない、粘り強い論理的思考力が求められます。
  3. コンピュータの仕組みへの探究心「なぜプログラムは動くのか?」といった、コンピューターの根源的な仕組み(OS、メモリ、CPUなど)への深い知的好奇心を持っている人は、この分野で大きく成長できます。
  4. 強い責任感と粘り強さ自分の書いたコードが、時には自動車や医療機器といった、人の安全に直接関わる製品を動かすことになります。そのため、絶対に不具合を出さないという強い責任感と、バグがなくなるまで徹底的に検証する粘り強さが不可欠です。

未経験からプロになるための学習ロードマップ

Web系の開発とは異なる、組み込みエンジニア特有の学習ステップをご紹介します。

Step 1:《必須言語》C言語・C++をマスターする

組み込み開発の世界では、ハードウェアを直接制御しやすいC言語や**C++**が、今もなお標準言語として広く使われています。特に、メモリを直接操作する「ポインタ」の概念を深く理解することが、最初の、そして最も重要なステップです。

Step 2:《ハードウェアの基礎》電子回路とコンピュータアーキテクチャを学ぶ

ソフトウェアだけでなく、その土台となるハードウェアの知識も必要です。オームの法則といった電気・電子回路の基礎や、CPUやメモリがどう連携して動くか、といったコンピュータの基本的な仕組みを学びましょう。

Step 3:《実践》マイコンボードで「Lチカ」から始める

知識を学ぶだけでなく、実際に手を動かして「モノを動かす」経験が何よりも重要です。**Arduino(アルドゥイーノ)Raspberry Pi(ラズベリーパイ)といった、数千円で購入できる小さなコンピューター(マイコンボード)と、LED、センサーなどを手に入れ、まずはLEDをチカチカさせる、通称「Lチカ」**から始めてみましょう。この小さな成功体験が、大きな自信に繋がります。

Step 4:《資格取得》知識を客観的に証明する

  • エンベデッドシステムスペシャリスト試験(ES): 情報処理推進機構(IPA)が実施する国家資格。難易度は非常に高いですが、取得すればあなたの技術力を客観的に、かつ強力に証明できます。
  • ETEC(組込み技術者試験): 組み込み技術者としてのスキルレベルを客観的に測定できる試験です。自身の現在地を知る上でも有効です。

未経験からの転職活動|成功の秘訣とアピール術

  • 企業選び: 未経験者の場合、まずは大手メーカー(自動車、電機、精密機器など)や、その系列のソフトウェア開発会社、組み込みシステム開発を専門に行う企業など、研修制度が充実している会社を狙うのが王道です。
  • 志望動機: 「なぜWeb系ではなく、組み込みエンジニアなのか」を明確に語りましょう。「自分の手で、実際に触れるモノを動かすことに魅力を感じた」「日本のモノづくりを、ソフトウェアの力で支えたい」など、モノづくりへの情熱を伝えることが重要です。
  • 自己PR: C言語の学習状況や、Arduinoなどで**実際に動かしたモノ(これがポートフォリオになります)**について、写真や動画を見せながら、その仕組みや工夫した点を具体的にアピールしましょう。

組み込みエンジニアのキャリアと将来性

  • 将来性: IoT、自動運転、AI、ロボティクスなど、今後の社会を大きく変える成長分野と密接に関わっており、その将来性は極めて高いと言えます。一度スキルを身につければ、長く第一線で活躍できます。
  • キャリアパス: まずはプログラマーとして経験を積み、システムの設計を担当するシステムエンジニアへ。その後は、プロジェクト全体をまとめるプロジェクトリーダー/マネージャーや、特定の技術を極めるスペシャリストといった道が拓けます。
  • 年収: 未経験からのスタートは他のエンジニア職と同程度(年収350万~450万円)ですが、専門性が高いため、経験を積むことで安定して高い年収(600万~1000万円以上)が期待できます。

まとめ:日本のモノづくりを支える、やりがいに満ちた仕事へ

組み込みエンジニアは、決して派手な仕事ではないかもしれません。しかし、日本の強みである「モノづくり」を、ソフトウェアという現代の頭脳で支える、非常に重要で誇り高い仕事です。

学習すべき領域は広く、簡単ではありません。しかし、強い探究心とモノづくりへの情熱があれば、未経験からでも、この奥深く、やりがいに満ちた世界のプロフェッショナルになることは必ずできます。

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岩下隼人
岩下隼人
ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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