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「事務長」への転職を成功させる!役割・求められるスキル・選考対策を徹底解説

岩下隼人
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「組織運営の中核を担いたい」「これまでの事務経験やマネジメントスキルを活かして、より責任のある立場で活躍したい」そんな思いから、「事務長」という役職への転職を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。事務長は、病院、学校、法律事務所、NPO法人といった様々な組織において、事務部門全体を統括し、円滑な組織運営を支えるキーパーソンです。

この記事では、「事務長」への転職を目指す方に向けて、その具体的な役割や仕事内容、求められる高度なスキルや経験、求人の探し方、そして狭き門を突破するための選考対策のポイントまで、詳しく解説していきます。

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「事務長」とはどんな役職?その役割と働く組織

まず、「事務長」とはどのような役職で、どのような組織で活躍の場があるのかを理解しましょう。

  • 事務長の定義と位置づけ: 事務長は、一般的に、組織の事務部門全体の業務を統括し、管理する責任者を指します。経営層に近い立場で組織運営に関与し、人事、経理、総務、法務、情報システムなど、バックオフィス業務全般をマネジメントする重要なポジションです。
  • 事務長が活躍する主な組織の例: 事務長という役職は、一般的な営利企業だけでなく、以下のような多様な組織で見られます。
    • 医療機関: 病院、比較的規模の大きなクリニックなど。
    • 教育機関: 学校法人(私立の小中高、大学、専門学校など)。
    • 福祉施設: 介護老人保健施設、特別養護老人ホーム、障害者支援施設など。
    • 法律事務所、会計事務所、税理士事務所、特許事務所などの士業事務所: 専門家である士業を支え、事務所運営全般を管理します。
    • NPO法人、社団法人、財団法人などの非営利組織: 団体の理念実現のため、事務局全体の運営を統括します。
    • その他: 中小企業の一部で、管理部門全体を統括する役職として「事務長」の名称が用いられることもあります。
  • 事務長の仕事の魅力とやりがい:
    • 組織運営への貢献: 組織全体の円滑な運営を支え、経営目標の達成に直接的に貢献できるという大きなやりがいがあります。
    • 裁量権の大きさ: 事務部門の責任者として、業務改善や新しい取り組みなどを主体的に企画・実行できる裁量権を持つことが多いです。
    • 専門性の発揮と向上: これまで培ってきた人事、経理、総務などの専門知識やマネジメントスキルを存分に発揮し、さらに向上させることができます。
    • 多様な関係者との連携: 経営層、各部門の責任者、スタッフ、外部の専門家など、多くの人々と関わりながら仕事を進めるため、幅広い視野とコミュニケーション能力が磨かれます。
  • 事務長の仕事の厳しさ:
    • 責任の重さ: 事務部門全体の成果や問題に対する責任を負うため、プレッシャーも大きくなります。
    • 多岐にわたる業務への対応: 幅広い分野の知識と経験が求められ、常に新しい情報をキャッチアップし続ける必要があります。
    • 利害調整の難しさ: 組織内外の様々な立場の人々の意見を調整し、合意形成を図るための高度なコミュニケーション能力と交渉力が求められます。
    • 経営判断への関与: 時には厳しい経営判断に関わることもあり、冷静な分析力と判断力が不可欠です。

「事務長」の主な仕事内容:組織運営の要

事務長の仕事内容は、所属する組織の規模や種類、業態によって大きく異なりますが、共通して組織運営の要となる多岐にわたる業務を担当します。

組織運営・管理業務

  • 予算作成・執行管理、経理・財務管理: 組織全体の予算編成プロセスへの参画、各部門の予算執行状況のモニタリング、月次・年次決算業務の統括、資金繰り管理、金融機関との折衝など、組織の財務健全性を維持するための重要な役割を担います。
  • 人事・労務管理: 採用計画の立案・実行、従業員の教育・研修制度の企画・運営、人事評価制度の運用、勤怠管理、給与計算、社会保険手続き、就業規則の整備、労務問題への対応など、組織の「人」に関するあらゆる業務を統括します。
  • 総務業務全般: 株主総会・理事会の運営サポート、施設・設備管理、固定資産管理、契約書管理、情報セキュリティ対策、防災対策、社内行事の企画・運営、福利厚生制度の運用、渉外業務(官公庁への届出など)といった、組織全体の円滑な運営を支える業務を幅広く担当します。
  • 法務・コンプライアンス関連業務: 契約書のリーガルチェック、社内規程の整備、コンプライアンス体制の構築・推進、法的リスクへの対応など、組織の適正な運営を法務面からサポートします。
  • 情報システム管理: 社内ネットワークや業務システムの導入・運用・保守、IT資産管理、情報セキュリティ対策の推進など、組織の情報インフラを整備・管理します。

経営サポート・企画業務

  • 経営層への報告・提言: 事務部門の業務状況や課題、財務状況などを経営層(理事長、院長、所長、社長など)に定期的に報告し、経営判断に必要な情報を提供したり、組織運営に関する提言を行ったりします。
  • 事業計画の策定・実行支援: 組織の中長期的な事業計画や経営戦略の策定プロセスに参画し、その実行を事務部門の立場からサポートします。
  • 業務改善・効率化の推進: 事務部門全体の業務プロセスを見直し、非効率な部分を改善したり、新しいシステムやツールを導入したりすることで、組織全体の生産性向上を目指します。
  • 新規プロジェクトの企画・運営: 組織の成長や課題解決に繋がる新しいプロジェクトを企画立案し、その推進役を担うこともあります。

スタッフマネジメント

  • 事務部門スタッフの指導・育成・評価: 部下である事務スタッフの業務指導、スキルアップ支援、キャリア形成のサポート、そして公正な人事評価を行います。
  • チームビルディング、職場環境の整備: 事務部門全体のチームワークを高め、スタッフがモチベーションを維持しながら意欲的に働けるような職場環境づくりに努めます。

対外的な業務

  • 関係省庁や関連団体との折衝・連絡調整: 許認可申請や届出、補助金申請などで、行政機関の担当者と折衝したり、業界団体や地域社会との連携窓口となったりします。

組織の規模が小さいほど、事務長がこれらの業務をより広範囲に、かつ直接的に担当する傾向にあります。

「事務長」への転職で求められるスキル・経験・資質

事務長という責任あるポジションに就くためには、高度なスキルや豊富な経験、そして優れた資質が求められます。

必須・歓迎されるスキル・経験

  • マネジメント経験: 部下やチームを率いて目標を達成した経験、スタッフの指導・育成経験は不可欠です。具体的なマネジメント人数や期間、実績をアピールできるようにしましょう。
  • 経理・財務に関する知識・実務経験: 予算管理、月次・年次決算業務、資金繰り管理といった実務経験や、簿記・会計の専門知識は必須とされることが多いです。
  • 人事・労務管理に関する知識・実務経験: 採用、教育、評価、給与計算、社会保険手続き、労働関連法規に関する知識と実務経験が求められます。
  • 総務業務全般に関する幅広い知識・実務経験: 施設管理、契約管理、株主総会運営、防災対策など、総務業務全般に対応できる幅広い知識と経験が必要です。
  • 高いコミュニケーション能力・折衝能力・調整力: 経営層、各部門の責任者、スタッフ、そして外部の専門家や行政機関など、多様な立場の人々と円滑に意思疎通を図り、利害を調整し、合意形成を導く能力。
  • 問題解決能力・意思決定力: 組織運営における様々な課題を的確に把握し、分析し、具体的な解決策を立案・実行し、時には迅速な意思決定を下す能力。
  • リーダーシップ: 事務部門全体を統率し、目標達成に向けてメンバーを動機づけ、導いていく力。
  • PCスキル: Word、Excel、PowerPointといったOfficeソフトを高度に使いこなせることはもちろん、会計システム、人事システム、グループウェアなどの業務システムの導入・運用経験も評価されます。
  • 経営的な視点: 事務部門の業務を、組織全体の経営戦略や目標と結びつけて考え、行動できる視点。

あると有利な経験・知識・資格

  • 応募する組織の業界(医療、教育、福祉、法律など)に関する知識や実務経験: その業界特有の制度や慣習、関連法規を理解していることは大きなアドバンテージとなります。
  • 関連資格:
    • 社会保険労務士: 人事・労務管理の専門知識を証明できます。
    • 行政書士: 官公庁への許認可申請業務などで役立ちます。
    • 日商簿記1級、税理士科目合格など: 高度な会計・税務知識を証明できます。
    • 中小企業診断士: 経営全般に関する知識やコンサルティング能力を示せます。
  • 法務・コンプライアンスに関する知識: 契約法務やコンプライアンス体制構築の経験は、組織運営のリスク管理において重要です。
  • IT・情報システムに関する知識: DX(デジタルトランスフォーメーション)推進や情報セキュリティ対策の経験は、現代の組織運営においてますます重要になっています。

「事務長」の求人動向と探し方のポイント

事務長クラスの求人は、一般の事務職求人と比較して数が限られており、非公開求人として扱われることも少なくありません。

  • 事務長クラスの求人の特徴: 専門性が高く、組織運営の中核を担う重要なポジションであるため、採用基準も厳しくなります。即戦力となる豊富な実務経験とマネジメント能力が求められることが一般的です。
  • 転職エージェントの活用(特に重要): 事務長クラスの求人は、企業の経営戦略に関わるため、一般には公開せず、転職エージェントを通じて非公開で募集されるケースが多くあります。特に、管理部門特化型のエージェントや、応募する業界(医療、教育など)に強みを持つエージェントに登録し、キャリアアドバイザーに相談することで、質の高い求人情報を得られる可能性が高まります。ヘッドハンティングの対象となることもあります。
  • 求人サイト: ハイクラス向けの求人サイトや、業界専門の求人サイトで、「事務長」「管理部長」「経営管理」「バックオフィス責任者」といったキーワードで検索してみましょう。
  • 人脈・紹介: これまでのキャリアで築いてきた人脈や、業界関係者からの紹介を通じて、求人情報が得られることもあります。
  • 企業の採用ホームページ: 興味のある組織の採用ホームページを直接確認し、キャリア採用の情報をチェックするのも有効です。
  • 求人選びのポイント:
    • 組織の理念やビジョンへの共感: 事務長は組織の理念を体現し、それを部門運営に反映させていく役割も担います。心から共感できる組織を選ぶことが重要です。
    • 求められる役割と自身のスキル・経験のマッチング: 求人情報で求められている具体的な役割や課題と、自身のこれまでの経験やスキルがどの程度合致しているかを慎重に見極めましょう。
    • 組織の規模、財政状況、風土: 自分がどのような規模の組織で、どのような雰囲気の中で働きたいのか、そして組織の財政的な安定性も確認しておく必要があります。
    • 経営層との相性: 事務長は経営層と緊密に連携して業務を進めるため、経営者の考え方や価値観との相性も重要なポイントとなります。

応募書類(履歴書・職務経歴書)作成のコツ:「事務長」候補として

事務長への応募書類では、これまでの実績とマネジメント能力、そして組織運営への貢献意欲を明確に示すことが求められます。

  • 職務経歴書が特に重要:
    • これまでのマネジメント経験、実績を具体的に記述: どのような部署で、何人の部下をマネジメントし、どのような目標を掲げ、それをどのように達成したのか、具体的な数値やエピソードを交えて詳細に記述します。部下の育成やチームビルディングに関する取り組みもアピールポイントになります。
    • 担当した業務範囲の広さと専門性を示す: 人事、経理、総務、法務など、これまでに担当してきた業務範囲の広さと、それぞれの分野における専門知識やスキルレベルを具体的に示しましょう。
    • 課題解決や業務改善への取り組み事例を盛り込む: これまでに直面した課題に対し、どのように分析し、どのような解決策を実行し、その結果どのような成果が得られたのかを具体的に記述します。業務プロセスの改善やコスト削減、生産性向上といった実績は高く評価されます。
  • 志望動機:なぜその組織の事務長として貢献したいのか、組織の理念や課題への理解を示す。 応募先の組織の理念や事業内容、そして抱えているであろう課題(公開情報から推測できる範囲で)を深く理解した上で、自身の経験やスキルを活かして、その組織の発展や課題解決にどのように貢献したいのかを、具体的な言葉で熱意を込めて記述します。
  • 自己PR:リーダーシップ、問題解決能力、コミュニケーション能力など、事務長に必要な資質を具体的なエピソードで裏付ける。 自身の強みの中から、事務長として特に求められるリーダーシップ、判断力、折衝力、調整力、企画力といった資質を選び、それを裏付ける具体的なエピソードとともにアピールします。

面接対策:「事務長」採用を勝ち取るために

面接では、あなたの経験やスキル、実績はもちろんのこと、事務長としてのリーダーシップ、経営的視点、そして組織への適性が総合的に見られます。

  • 想定される質問への準備:
    • これまでのマネジメント経験について(部下の人数、指導方針、困難だったこととその克服方法など)。
    • 最も成果を上げたと考える業務改善事例やプロジェクトについて。
    • リーダーシップを発揮した経験について。
    • 組織運営に関するあなたの考え方(例:効率化、コスト削減、人材育成、コンプライアンスなど)。
    • ストレス耐性やプレッシャーのかかる状況での意思決定について。
    • 今後のキャリアビジョン。
    • 応募先の組織の課題や強みについて、どのように認識しているか。
  • 組織の現状や課題に対する自分なりの見解や改善提案(求められた場合)。 事前に応募先の組織について徹底的にリサーチし、もしその組織が抱える課題や改善点について意見を求められた場合に、建設的かつ具体的な提案ができるように準備しておくと、高い問題意識と分析力をアピールできます。
  • 経営層や他部門との連携、スタッフ育成に関する考え方。 事務長は、組織内外の多くの関係者と連携を取る必要があります。円滑なコミュニケーションを図り、信頼関係を構築するためのあなたの考え方や、部下を育成し、チーム全体の能力を高めるための具体的なアプローチについて語れるようにしておきましょう。
  • 高い倫理観と責任感、誠実さをアピール。 組織の重要な情報や意思決定に関わる立場として、高い倫理観と強い責任感、そして何よりも誠実な人柄であることを、言動を通じて示しましょう。
  • 逆質問で組織のビジョンや課題、事務長への期待などを確認する。 面接の最後には、必ず質問の機会が設けられます。「特にありません」という回答は避け、事前に準備しておいた質問をしましょう。組織の長期的なビジョンや中期経営計画、事務長に期待する具体的な役割や課題、入社後のレポートライン、経営層とのコミュニケーション方法などについて質問することで、入社意欲の高さと組織への深い関心を示すことができます。

一般事務職から「事務長」を目指すキャリアパス

現在、一般事務職として働いている方が、将来的に事務長を目指すためには、どのようなキャリアパスが考えられるでしょうか。

  • 幅広い事務経験を積む: まずは、現在の職場で様々な事務業務(経理補助、人事補助、総務的な業務など)に積極的に関わり、幅広い知識と経験を積むことが大切です。
  • 経理・人事・総務などの専門知識を深める: 簿記や社会保険労務士、衛生管理者といった関連資格の取得を目指したり、専門分野の研修に参加したりして、専門性を高めましょう。
  • リーダーシップやマネジメントスキルを意識して磨く: 小さなチームのリーダーを経験したり、後輩の指導・育成に積極的に関わったりすることで、マネジメントの基礎を学びます。
  • 資格取得や研修参加による自己啓発: 業務に関連する資格取得や、マネジメント研修、リーダーシップ研修などに積極的に参加し、自己の市場価値を高めましょう。
  • まずは中小企業や小規模な組織の事務責任者を目指すことも: 大規模な組織の事務長にいきなりなるのは難易度が高い場合でも、まずは中小企業や比較的小規模なNPO法人、事務所などで、事務部門全体を見る責任者としての経験を積むことからステップアップしていくという道も考えられます。

まとめ:組織の要「事務長」として、リーダーシップと専門性を発揮しよう

「事務長」という役職は、組織の円滑な運営と成長を支える上で、極めて重要な役割を担います。その責任は大きいですが、同時に大きなやりがいと達成感を得られる仕事でもあります。

これまでの事務経験や管理部門での経験、そしてマネジメントスキルを活かし、さらに専門性を高め、組織全体に貢献したいと考える方にとって、事務長への転職は魅力的なキャリアの選択肢となるでしょう。この記事で紹介した情報を参考に、しっかりと準備を進め、自信を持って新たな挑戦に臨んでください。

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ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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