法務事務への転職を成功させる！仕事内容・スキル・未経験からの道筋を解説

「法律の専門知識を活かして、企業の活動を支えたい」「コンプライアンス意識の高い環境で、専門性の高い事務の仕事に就きたい」そんな思いから、法務事務への転職を考えている方もいらっしゃるでしょう。法務事務は、企業の法的リスクを管理し、円滑な事業運営をサポートする上で不可欠な存在であり、高い専門性と大きなやりがいを感じられる仕事です。

しかし、法律という専門分野に関わるため、「どんなスキルが必要なの？」「未経験でも挑戦できる？」「求人はどうやって探せばいいの？」といった疑問や不安を感じるかもしれません。この記事では、法務事務への転職を目指す方に向けて、その具体的な仕事内容や働く魅力、求められるスキルや経験、未経験からの挑戦のポイント、そして選考を成功させるための応募書類の作成や面接対策まで、幅広く解説していきます。

法務事務とはどんな仕事？企業のリーガル部門を支える役割と魅力

法務事務は、企業の法務部門や法律事務所などで、弁護士や法務担当者の指示のもと、法律に関連する様々な事務業務やサポート業務を担当する専門職です。

• 法務部門の重要性: 現代の企業活動は、契約、コンプライアンス（法令遵守）、知的財産管理、紛争解決など、様々な法的側面と密接に関わっています。法務部門は、これらの法的リスクを適切に管理し、企業が法令を遵守しながら健全に事業を継続・発展させていくための重要な役割を担っています。
• 法務事務の役割: 法務事務は、弁護士や法務担当者が専門的な判断や戦略立案といったコア業務に集中できるよう、契約書の管理、書類作成の補助、判例・法令リサーチのサポート、関係各所との連絡調整といった多岐にわたる事務業務を通じて、法務部門全体の業務効率化と質の向上に貢献します。
• 働く場所の例: 一般企業の法務部、コンプライアンス部、知的財産部といった部署のほか、法律事務所、司法書士事務所、弁理士事務所などが主な勤務先となります。
• 法務事務の仕事の魅力:
  • 専門知識が身につく: 日々の業務を通じて、契約法、会社法、労働法、知的財産法といった法律に関する専門知識や、契約書作成・レビュー、訴訟手続きといった実務スキルが自然と身につきます。
  • 企業経営の根幹に関わる: 企業の法的リスクを未然に防いだり、紛争を円滑に解決したりすることで、企業経営の安定と発展に直接的に貢献しているという大きなやりがいを感じられます。
  • 社会貢献性: 法令遵守を徹底し、公正な企業活動をサポートすることで、間接的に社会全体の健全な発展に貢献しているという意識を持てます。
  • 知的な刺激: 法律という論理的かつ奥深い分野に触れることで、知的好奇心が満たされ、常に新しいことを学ぶことができます。
• 法務事務の仕事の厳しさ:
  • 高い正確性と緻密さ: 契約書や裁判書類など、誤りが許されない重要な法的文書を扱うため、極めて高い正確性と細心の注意力が常に求められます。
  • 厳格な守秘義務: 企業の経営戦略や紛争に関する情報、個人情報といった極めて機密性の高い情報を日常的に取り扱います。情報管理の重要性を深く理解し、守秘義務を徹底して遵守する高い倫理観が不可欠です。
  • 法改正への対応: 法律や判例は常に変化しています。新しい情報を積極的に学び、知識をアップデートしていく意欲が必要です。
  • 責任の重さ: 法務判断のサポートや契約書のチェックなど、企業の将来を左右する可能性のある業務に関わるため、大きな責任感が伴います。

法務事務の主な仕事内容

法務事務が担当する業務は、勤務先の企業規模や業種、法律事務所の場合は得意とする事件分野によって大きく異なりますが、一般的に以下のようなものが挙げられます。

契約書関連業務

• 契約書の作成補助・チェック: 弁護士や法務担当者の指示に基づき、契約書の雛形を用いた作成、条文の修正補助、誤字脱字や書式のチェックなど。
• 契約書のファイリング・管理: 締結済みの契約書を適切に分類・整理し、契約台帳を作成・更新したり、契約管理システムに入力したりして、必要な時にすぐに取り出せるように管理します。契約期間の管理も重要な業務です。
• 捺印申請・管理: 契約書への押印手続きのサポートや、押印済み契約書の管理。

法律相談・訴訟関連サポート（法律事務所の場合や企業の法務部で関わる場合）

• 弁護士・法務担当者のスケジュール管理、アポイント調整: 法律相談や会議、裁判期日などのスケジュールを管理し、依頼者や関係者とのアポイントメントを調整します。
• 裁判所への提出書類作成補助・提出: 訴状、準備書面、証拠説明書といった裁判書類の作成補助、書式調整、添付資料の準備、裁判所への提出手続き（郵送、持参、電子申請など）。
• 証拠書類の整理・管理: 依頼者から提出された証拠資料や、相手方から開示された資料などを、事件ごとに分かりやすく整理し、番号付け、ファイリング、データ化などを行います。
• 判例・法令リサーチの補助: 弁護士や法務担当者の指示に基づき、関連する判例や法令、学術文献などを専用のデータベースや書籍で検索し、必要な情報を収集・整理する作業の補助。

コンプライアンス関連業務

• 社内規程の整備・管理の補助: 就業規則、個人情報保護規程、その他の社内規程の作成・改訂作業のサポート、社内への周知徹底の補助。
• コンプライアンス研修の運営サポート: 研修資料の準備、会場手配、参加者管理など。
• 内部通報窓口の事務局業務補助: 通報の受付記録、関連資料の整理など。

知的財産関連業務（企業による）

• 特許・商標などの出願・登録に関する書類作成補助・期限管理: 弁理士や知的財産担当者の指示のもと、出願書類や中間処理書類の作成補助、特許庁への手続きサポート、関連費用の支払い処理、権利維持のための期限管理など。

その他一般事務業務

• 書類作成・管理: 法務部門内の会議資料、報告書、議事録などの作成、ファイリング。
• データ入力・管理: 顧客情報（法律事務所の場合）、契約情報、相談記録などの入力・更新・管理。
• 電話・メール・来客対応: 外部からの問い合わせ対応、依頼者や関係機関との電話・メール連絡、来客時の受付・案内など。
• 部内の経費精算、備品管理など: 法務部門内の経費処理や、専門書・事務用品の管理・発注。

企業規模や業種、法律事務所の場合は取り扱う事件分野（一般民事、企業法務、刑事事件、家事事件、知的財産など）によって、これらの業務の比重や専門性の深さが異なります。

法務事務への転職で求められるスキルや経験

法務事務として活躍するためには、どのようなスキルや経験が求められるのでしょうか。

必須・歓迎されるスキル

• 基本的なPCスキル:
  • Word: 契約書や意見書といった長文の法的文書の作成、書式設定（インデント、段落番号、脚注、目次作成など）、校閲機能の活用。
  • Excel: 契約リストの作成、データ集計、簡単な計算、進捗管理表の作成など。
  • PowerPoint: 社内研修資料や会議資料の作成補助（求められる場合）。
  • メールソフト: ビジネスメールの作成・送受信、スケジュール管理。
  • 事務所や企業によっては、専用の事件管理ソフトや契約管理システム、判例検索データベースの使用経験も重視されます。
  • タッチタイピング: 正確かつスピーディーな文字入力能力は、業務効率に直結します。
• 事務処理能力の極めて高い正確性・緻密さ: 法律文書は1文字の違いが大きな意味を持つことがあるため、誤字脱字はもちろん、書式や記載内容の細部に至るまで、ミスなく丁寧に処理する能力が極めて重要です。
• 高い情報管理能力・厳格な守秘義務の遵守: 企業の経営戦略や紛争に関する情報、依頼者のプライバシー、個人情報といった極めて機密性の高い情報を日常的に取り扱います。情報管理の重要性を深く理解し、弁護士法や個人情報保護法に基づき、守秘義務を徹底して遵守する高い倫理観と責任感が求められます。
• 高いコミュニケーション能力: 弁護士や法務担当者、社内の他部署の社員、依頼者、相手方弁護士、裁判所書記官、官公庁の担当者など、多様な立場の人々と円滑に意思疎通を図り、良好な関係を築き、時には複雑な内容を分かりやすく伝える能力。
• ビジネスマナー: 社会人としての基本的な言葉遣い、電話応対マナー、来客対応マナーなどが高いレベルで身についていることが求められます。
• マルチタスク能力・段取り力: 複数の案件のサポート業務や、様々な種類の事務作業を同時並行で、かつ優先順位をつけて効率的に進める能力。期限管理能力も重要です。

あると有利な経験・知識・資格

• 法律事務所または企業の法務部での実務経験: 即戦力として最も評価される経験です。どのような業務に携わってきたか、どのような法律分野に関わってきたかを具体的にアピールしましょう。
• パラリーガルの経験: 弁護士の指示のもと、より専門的な法律事務補助業務の経験があれば、大きな強みとなります。
• 契約書に関する知識・取り扱い経験: 契約書の作成補助、レビュー補助、契約管理といった経験は高く評価されます。
• 法律に関する基礎知識: 法学部卒業や、法律関連の資格学習経験（資格取得に至らなくても）は、法律用語や法的な思考プロセスへの理解を示す上で有利です。
• 英語力（TOEIC® L&R Testなど）: 英文契約書を扱う企業や、渉外案件（国際的な法律問題）を扱う法律事務所では、英語での書類読解・作成補助やコミュニケーション能力が必須または歓迎されることがあります。
• 秘書技能検定、日商簿記検定など: 高度なビジネスマナーやスケジュール管理能力、経理に関する基礎知識は、法務事務の業務にも役立ちます。

未経験から法務事務へ転職は可能？成功のポイント

「法律の専門知識もないし、事務経験も浅いけれど、法務事務の仕事に挑戦してみたい…」そう考える方もいるでしょう。未経験から法務事務へ転職することは、簡単なことではありませんが、可能性は十分にあります。

• 未経験者採用の可能性と企業・事務所側の視点: 人手不足の事務所や企業、あるいは若手育成に力を入れているところ、アシスタント的な業務からスタートできる求人などでは、未経験者を採用するケースもあります。その場合、企業・事務所側は、これまでの経験よりも、学習意欲の高さ、基本的なPCスキル、コミュニケーション能力、そして何よりも「法律分野の仕事に真剣に取り組みたい」という熱意や適性、誠実さといったポテンシャルを重視する傾向にあります。
• アピールできるポータブルスキル: 前職が異業種であっても、そこで培った一般事務経験、PCスキル（特にExcelやWord）、コミュニケーション能力（接客経験、電話応対経験など）、正確性、几帳面さ、問題解決能力、継続力といったポータブルスキルは、法務事務でも十分に活かせます。これらのスキルを、具体的なエピソードを交えてアピールしましょう。
• 志望動機で法律分野への強い関心と学習意欲を伝える: なぜ法務事務に興味を持ったのか、そのきっかけや思い、そして入社後にどのように専門知識を習得し、貢献していきたいのかを、熱意を持って具体的に伝えることが非常に重要です。法律に関するニュースや書籍を読んでいる、関連資格の勉強を始めている、といった具体的な行動もアピールポイントになります。
• 関連資格取得の有効性: **ビジネス実務法務検定試験®（特に3級・2級）**は、法律の基礎知識と実務への関心を示す上で、未経験者にとって非常に有効な資格です。また、MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）や秘書技能検定も、事務スキルを客観的に証明するのに役立ちます。
• まずはアシスタント業務や派遣から経験を積むことも検討: 最初から正社員として専門性の高い法務事務を目指すのが難しい場合でも、まずは法務アシスタントや法律事務所の一般事務といったポジションで実務経験を積んだり、派遣社員として法律関連の業務に携わったりすることから始めるのも一つの有効な方法です。

法務事務の転職で有利になる可能性のある資格

必須ではありませんが、以下の資格は、法務事務としての専門知識やスキルを客観的に証明し、転職活動を有利に進める上で役立ちます。

• ビジネス実務法務検定試験®（3級、2級、1級）: 企業活動における実践的な法律知識を測る検定で、特に2級以上は法務部門で働く上で有用な知識レベルとされています。
• 行政書士資格: 官公庁への許認可申請書類の作成など、行政手続きに関する専門知識を持つ証明となり、企業法務や渉外業務で役立つことがあります。
• 知的財産管理技能検定: 企業の知的財産（特許、商標、著作権など）の管理・活用に関する専門知識を証明する国家資格で、知的財産部門や関連業務で活かせます。
• 秘書技能検定（特に準1級以上）: 高度なビジネスマナー、文書作成能力、スケジュール管理能力、コミュニケーション能力などを証明し、弁護士秘書や法務部門のサポート業務にも対応できることをアピールできます。
• MOS（マイクロソフト オフィス スペシャリスト）: WordやExcelといったPCスキルを客観的に証明できます。法務事務では文書作成やデータ管理が多いため、特にWordとExcelのスキルは重要です。
• TOEIC® L&R Testなどの語学資格: 英文契約書を扱う企業や、渉外案件（国際的な法律問題）を扱う法律事務所、外資系企業の法務部などでは、高い英語力が必須または歓迎されることがあります。

（司法書士資格を持っている場合は、より専門的な登記業務や裁判書類作成業務などに関わることも可能です。）

法務事務の求人動向と効果的な探し方

自分に合った法務事務の求人を見つけるためには、情報収集のチャネルを複数持ち、企業や事務所ごとの特色を理解することが重要です。

• 法務人材の需要と事務職の役割: 企業のコンプライアンス意識の高まりや、事業活動のグローバル化・複雑化に伴い、法務部門の重要性はますます高まっています。それに伴い、法務担当者や弁護士をサポートする法務事務の需要も安定していると言えます。
• 求人サイトの活用法: 一般的な転職サイトで「法務事務」「リーガルアシスタント 未経験 正社員」「契約書管理 事務 〇〇（勤務地）」といったキーワードに加え、得意とする法律分野（例：「知的財産 事務」「M&A 法務サポート」）などを組み合わせて検索します。
• 法律業界・管理部門に特化した求人サイトや転職エージェントの利用: これらの専門媒体では、より詳細な求人情報や業界情報、非公開求人などを得られる可能性があります。法律業界や法務部門の転職に詳しいキャリアアドバイザーから専門的なアドバイスを受けられることもあります。
• 弁護士会や法曹関連団体の求人情報（法律事務所の場合）: 各地域の弁護士会や、法曹関連の団体（例：日本組織内弁護士協会など）のウェブサイトに、会員事務所の求人情報が掲載されている場合があります。
• ハローワーク: 地元の法律事務所や企業の法務部の求人が見つかることがあります。
• 企業の採用ホームページ: 興味のある企業や法律事務所のホームページには、直接採用情報が掲載されていることがあります。企業の理念や得意分野、所属する弁護士や法務担当者のプロフィールなどを深く理解した上で応募できます。
• 求人選びのポイント:
  • 企業の業種、規模、法務部門の体制: どのような事業を行っている企業か、法務部門がどの程度の規模で、どのような役割を担っているのかを確認しましょう。
  • 担当する業務範囲と求められる専門性のレベル: 契約書業務が中心か、訴訟サポートが多いか、コンプライアンス業務に関わるかなど、具体的な業務内容と、それに必要な専門知識のレベルを見極めます。
  • 教育体制・研修制度の有無: 特に未経験から挑戦する場合や、スキルアップを目指したい場合は、入社後の教育体制や研修制度、OJTの進め方などを確認することが大切です。
  • 弁護士や法務担当者の人柄、職場の雰囲気: 可能であれば、面接の機会などを通じて、一緒に働くことになる弁護士や法務担当者、先輩スタッフの人柄や、事務所・部署全体の雰囲気を感じ取るようにしましょう。

応募書類（履歴書・職務経歴書）作成のコツ：法務事務向け

応募書類は、あなたのスキルと熱意を企業や法律事務所に伝える最初の重要なステップです。専門性と信頼性を効果的にアピールしましょう。

• 志望動機：なぜ法務事務なのか、なぜその企業・事務所なのか、法律分野への関心や貢献意欲を具体的に。 「企業の法的リスクを未然に防ぎ、健全な事業活動をサポートする法務事務の仕事に強い魅力を感じ、これまでの〇〇の経験で培った△△のスキルを活かして貢献したいと考え、志望いたしました」「貴社（貴事務所）の〇〇という分野における高い専門性と、△△という理念に深く共感し、法務チームの一員として貢献したい」など、具体的な理由と熱意を自分の言葉で記述しましょう。
• 自己PR：これまでの経験で培ったスキル（特に正確性、コミュニケーション能力、PCスキル、守秘義務への意識）を法務事務の業務と結びつけてアピール。 「前職では、〇〇業務において、常に細心の注意を払い、ミスなく正確に情報を処理することを徹底してまいりました。また、多様な関係部署との連携を通じて、相手の意図を的確に把握し、円滑なコミュニケーションを図る調整力を培いました。これらの経験は、貴社（貴事務所）における正確性が求められる契約書管理や、関係各所との連携業務において必ず活かせると確信しております。特に、機密情報の取り扱いに関しては、前職でも徹底した情報管理を行っており、貴社（貴事務所）においても厳格な守秘義務を遵守いたします」というように、具体的なスキルと業務を結びつけて説明します。
• 職務経歴：具体的な業務内容、役割、実績を分かりやすく記述。法律関連業務や契約書取り扱い経験があれば特に詳細に。 担当した業務内容、期間、そして具体的な実績（例：〇〇業務の効率化に貢献、契約書管理システムの導入に貢献など）を、数値などを交えながら分かりやすく記載します。法律事務所での勤務経験や、企業の法務部、知財部、あるいは契約書を扱う部署での勤務経験があれば、特に詳細に記述し、専門分野への適性をアピールしましょう。
• PCスキル（使用可能なソフト名やレベルも明記）、保有資格は漏れなく記載。 Word、Excel、PowerPointのスキルレベルに加え、もし事件管理ソフトや契約管理システム、判例検索データベースの使用経験があれば、具体的なソフト名と操作レベルを明記しましょう。保有資格（ビジネス実務法務検定®、MOSなど）も取得年月日とともに正確に記載します。
• 丁寧かつ正確に、誤字脱字のない完璧な書類を目指す（法務部門に求められる資質）。 法務事務に求められる最も重要な資質の一つである「正確性」を、応募書類の段階から示すことが大切です。提出前には必ず複数回チェックし、誤字脱字や敬語の間違いがないように細心の注意を払いましょう。

面接対策：法務事務の採用を勝ち取るための準備と心構え

面接では、あなたの経験やスキル、人柄、そして法務事務への適性が総合的に見られます。自信を持って臨めるよう、しっかりと準備しましょう。

• よく聞かれる質問への準備: 志望動機、自己PR、これまでの職務経験、長所・短所、ストレス耐性、今後のキャリアプランなどに加え、「なぜ法務事務の仕事に興味を持ったのですか？」「当社の法務部門（または当事務所）でどのような貢献ができると考えますか？」「守秘義務についてどう考えていますか？」「これまでに困難な状況をどのように乗り越えましたか？」「法律関連のニュースで関心のあることは何ですか？」といった、法務事務特有の質問にも答えられるように準備しておきましょう。
• 法務事務の仕事や法律分野への理解と関心を示す。 面接官は、あなたがどの程度、法務事務の仕事内容や法律分野の重要性を理解し、その上で貢献したいと考えているかを見ています。事前に応募先の企業・事務所の事業内容や得意とする分野、そして関連する法律の基礎知識などを調べておき、自分なりの理解を示せると、関心の高さと学習意欲をアピールできます。
• コミュニケーション能力、協調性、正確性、責任感、そして何よりも高い倫理観と守秘義務の遵守をアピール。 面接官の質問の意図を的確に理解し、簡潔かつ分かりやすく回答することを心がけます。また、弁護士や法務担当者、他のスタッフ、社内外の関係者と協力して業務を進めるための協調性、重要な法的文書や機密情報を正確に扱う責任感、そして法律に携わる者としての高い倫理観と守秘義務を遵守する姿勢を伝えましょう。
• 企業のコンプライアンス意識や法的リスク管理への貢献意欲を示す。 法務事務として、企業の法令遵守体制の強化や、法的リスクの低減にどのように貢献していきたいか、という具体的なイメージを語れると良いでしょう。
• 逆質問で企業・事務所の法務体制や働き方への関心を伝える。 面接の最後に質問の機会があれば、「特にありません」という回答は避け、事前に準備しておいた質問をしましょう。企業・事務所の法務部門の具体的な役割や体制、入社後の研修制度、職場の雰囲気、弁護士や法務担当者との連携方法などについて質問することで、入社意欲の高さと企業・事務所への深い関心を示すことができます。

まとめ：「リーガルマインドを支える」法務事務で、専門性とやりがいを追求しよう

法務事務の仕事は、企業の健全な事業活動や、個人の権利擁護を法律面から支える、非常に専門性が高く、社会的意義の大きな仕事です。高い正確性や責任感、そして常に学び続ける姿勢が求められますが、そこで得られる専門知識やスキル、そして貢献実感は、あなたのキャリアにとって大きな財産となるでしょう。

未経験から挑戦する場合でも、これまでの経験で培ったポータブルスキルや、法律分野への強い関心と学習意欲をしっかりとアピールすることで、道は開けます。この記事で紹介した情報を参考に、計画的に準備を進め、あなたに合った法務事務の仕事との出会いを実現してください。

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岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

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ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。