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【隠れたお宝を探せ】フジ・メディア・ホールディングスの「保有資産」、その価値と株価への影響

岩下隼人
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株式投資で企業の価値を測るとき、多くの初心者は「どれだけ儲かっているか(利益)」に注目しがちです。しかし、企業の本当の実力や底力を知るには、もう一つ非常に重要な視点があります。それは、「どんな“資産”を保有しているか」です。

特に、フジテレビなどを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(東証コード: 4676)は、その「保有資産」の価値にこそ、投資家を惹きつける大きな魅力が隠されていると言われています。

この記事では、株式投資初心者の方にも分かりやすく、

  • そもそも企業の「保有資産」とは何か?
  • フジ・メディア・ホールディングスが持つ「3つのお宝(資産)」とは?
  • なぜ、その資産価値が株価にとって重要なのか?

といった点を、基本から丁寧に解説していきます。

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そもそも企業の「保有資産」とは?

企業の「保有資産」とは、その会社が所有している、経済的な価値を持つすべてのモノや権利のことです。これらは、大きく3つの種類に分けられます。

  1. 目に見える資産(有形固定資産): 土地、建物、機械など、形のある資産。
  2. 金融資産(投資その他の資産): 現金や預金、そして他の会社の株式(投資有価証券)など。
  3. 目に見えない資産(無形固定資産): ブランド名、特許権、著作権など、形はないが価値を持つ資産。

企業の「財産」とも言えるこれらの資産は、会社の安定性や将来の可能性を示す、重要なバロメーターなのです。

フジ・メディア・ホールディングスの「3つのお宝(保有資産)」

では、フジ・メディア・ホールディングスは、具体的にどのような価値ある資産を保有しているのでしょうか。投資家が特に注目しているのは、以下の「3つのお宝」です。

お宝①:価値ある「不動産」の数々

FMHは、日本有数の“不動産リッチ”な企業です。

  • 象徴的な自社ビル: お台場のランドマークである「フジテレビ本社ビル」や、国内最大級のテレビスタジオ「湾岸スタジオ」など、巨大で価値ある不動産を自社で保有しています。
  • 子会社(サンケイビル)の優良物件: グループの中核である総合不動産デベロッパー「サンケイビル」を通じて、東京・大手町の「東京サンケイビル」や大阪・西梅田の「ブリーゼタワー」といった、都心の一等地に多数のオフィスビルや商業施設を保有・運営しています。 これらから得られる安定した賃料収入は、グループの収益を支える大きな柱です。

お宝②:豊富な「投資有価証券(他社の株)」

FMHは、事業上の関係維持などを目的に、他の多くの上場企業の株式(いわゆる政策保有株)を、長年にわたり大量に保有しています。 これらも、売却すれば大きな現金を生み出すことができる、非常に価値の高い金融資産です。

お宝③:強力な「コンテンツ(知的財産)」

そして、メディア企業ならではの、目には見えない強力な資産が「コンテンツ」の知的財産(IP)です。

  • 国民的アニメ: 『サザエさん』『ドラゴンボール』『ONE PIECE』『ちびまる子ちゃん』など、世代を超えて愛される強力なアニメコンテンツ。
  • 名作ドラマ・バラエティのアーカイブ: 過去に放送された膨大な数の人気ドラマやバラエティ番組のライブラリー。

これらのコンテンツは、再放送やDVD化、商品化、動画配信サービスでの配信、海外への販売などを通じて、半永久的に利益を生み出す可能性を秘めた「金のなる木」なのです。

なぜ、この「保有資産」が株価にとって重要なのか?

「すごい資産を持っていることは分かったけど、それが株価とどう関係あるの?」——そう思われるかもしれません。ここが最も重要なポイントです。

現在のフジ・メディア・ホールディングスの株価は、これらの莫大な資産価値に比べて、著しく割安な水準で評価されていると考えられています。

その証拠となるのが、「PBR(株価純資産倍率)」という指標です。PBRが1倍を割れていると、「会社の株価の総額(時価総額)が、その会社が保有する純資産の価値よりも安い」状態を意味します。FMHのPBRは、長年にわたり1倍を大きく下回っています。

特に不動産や投資有価証券は、何十年も前に取得したものが多く、会計上の帳簿価額(簿価)と、現在の市場価値(時価)との間に大きな差(含み益)があります。市場は、この「隠れた資産価値」を株価に十分に反映しきれていないのです。

「お宝」の価値が株価に反映される時

投資家が期待しているのは、この「隠れた資産」の価値が、何かのきっかけで表面化し、株価に反映されることです。その“きっかけ”とは、以下のような経営判断です。

  • 保有資産の売却: 不動産や政策保有株を売却し、巨額の現金を手に入れる。
  • 株主還元の強化: その現金を使って、大規模な「自社株買い」や「増配(配当金の増額)」を行い、株主に利益を還元する。

このような具体的なアクションが発表されたとき、市場の評価は一変し、「割安」と見なされていた株価が、その本来の価値へと見直されていく可能性があるのです。

まとめ

今回は、フジ・メディア・ホールディングスの「保有資産」に焦点を当て、その価値と株価への影響について解説しました。

  • フジ・メディア・ホールディングスは、①価値ある不動産、②豊富な投資有法証券、③強力なコンテンツIPという、巨大な「お宝(保有資産)」を持つ、日本有数の“資産リッチ”な企業です。
  • これらの莫大な資産価値に比べて、現在の株価は「割安」な水準にあると多くの投資家は評価しています。
  • 今後の注目点は、経営陣がこれらの「隠れた資産」をどう活用し、企業価値の向上や株主還元につなげていくか、その具体的なアクションにあります。

企業の価値を測る際、目先の利益だけでなく、その会社がどのような「資産」を持っているかという視点を加えることで、投資のチャンスは大きく広がります。ぜひ、貸借対照表の「資産の部」にも目を向けて、企業の隠れたお宝探しに挑戦してみてください。

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岩下隼人
岩下隼人
ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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