英語を使う転職活動の完全ガイド|書類選考から面接対策まで徹底解説
「自分の英語力を活かして、グローバルな環境で働きたい」
その決意を胸に、いざ始めようとする「英語を使った転職活動」。それは、あなたのキャリアを大きく飛躍させる、エキサイティングな挑戦の始まりです。
しかし同時に、英文レジュメの書き方、英語での面接、そして外資系企業特有の選考プロセスなど、日本語での転職活動とは異なる、数々のハードルに不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
ご安心ください。一つひとつのステップで、ポイントを押さえてしっかりと準備をすれば、自信を持って、そして有利に転職活動を進めることができます。
この記事は、あなたの転職活動という旅路における、頼れる伴走者です。書類の準備から、難関である英語面接の突破、そして内定後のフォローアップまで、あなたの挑戦を成功に導くためのすべてを、分かりやすく解説します。
【準備編】転職活動を始める前に。自己分析と情報収集
本格的に活動を始める前に、まずは土台を固めましょう。この準備が、後の活動全体の質を左右します。
自分の「強み」と「英語レベル」を客観視する
まず、これまでのキャリアを振り返り、「自分は何ができるのか(Can)」を棚卸ししましょう。そして、自身の英語力についても、「TOEICのスコア」といった客観的な指標と、「読み書きは得意だが、会話はまだ学習中」といった、具体的な実務レベルの両面から、冷静に把握することが重要です。
英語力を活かせる企業・求人を見つける
自分の現在地が分かったら、次は目的地を探します。外資系企業や、グローバルな日系企業の求人を効率的に探すためには、英語を活かす転職に強い転職サイトや、専門の転職エージェントを活用するのが最も効果的です。
【書類選考編】差がつく英文レジュメとカバーレターの書き方
最初の関門である書類選考。ここで、あなたの価値を的確に伝えるためのポイントをご紹介します。
英文レジュメ(Resume)の基本構成
日本の「職務経歴書」にあたる英文レジュメは、一般的に以下の要素で構成されます。A4用紙1〜2枚に、簡潔にまとめるのが基本です。
- Contact Information: 氏名、連絡先
- Summary / Objective: あなたの強みやキャリアの目的を2〜3行で要約
- Work Experience: 職歴(新しいものから順に)
- Education: 学歴
- Skills: 語学、PCスキル、専門スキル、資格など
「実績」は数字とアクション動詞で語る
英文レジュメで最も重要なのは、「何をやってきたか」だけでなく、**「その結果、どんな成果を出したか」**を具体的に示すことです。その際、**具体的な「数字」**と、**主体的な行動を示す「アクション動詞」**を使いましょう。
- NG例:
Sales for the team
(チームの営業を担当) - OK例:
**Achieved** 120% of sales target for three consecutive quarters.
(3四半期連続で、売上目標の120%を達成した) - OK例:
**Managed** a team of 5 sales representatives and **improved** team productivity by 15%.
(5名の営業チームを管理し、チームの生産性を15%改善した)
カバーレターで熱意を伝える
カバーレターは、単なる添え状ではありません。求人内容と、あなた自身の経験やスキルを具体的に結びつけ、「私こそが、このポジションに最適な人材です」という熱意を伝える、絶好の自己PRの場です。
【面接編】英語面接を突破する!頻出質問と回答のポイント
英語面接は、多くの人が最も緊張する場面かもしれません。しかし、ここでも準備がものを言います。
定番の質問への準備
以下の質問には、必ずあなた自身の言葉で答えられるように準備しておきましょう。
"Tell me about yourself."
(自己紹介をしてください)"What are your greatest strengths and weaknesses?"
(あなたの長所と短所は何ですか?)"Why do you want to work for our company?"
(なぜ、私たちの会社で働きたいのですか?)"Why are you leaving your current job?"
(なぜ、現在の仕事を辞めるのですか?)
回答の鍵は「STARメソッド」
過去の経験について語る際は、STARメソッドというフレームワークを意識すると、話が非常に分かりやすく、論理的になります。
- S (Situation): 状況
- T (Task): 課題・自身の役割
- A (Action): 取った行動
- R (Result): 行動による結果
「私が〇〇という状況で、△△という課題に対し、□□という行動を取った結果、〇〇という成果に繋がりました」というストーリーで語る練習をしましょう。
英語での「逆質問」を準備しておく
面接の最後に必ず聞かれる「何か質問はありますか?(Do you have any questions for us?
)」。ここで「No, thank you.
」と答えてしまうのは、非常にもったいないことです。仕事内容やチーム、企業文化に関する質問を2〜3個、英語で準備しておくことで、あなたの高い意欲と知性を示すことができます。
英語面接での心構え
- ゆっくり、はっきりと話す: 流暢さよりも、伝えようとする姿勢が大切です。
- 分からなければ、聞き返す:
“Sorry, could you repeat the question?”
や“Could you say that in another way?”
と聞き返すことは、全く失礼ではありません。 - 自信を持つ: 堂々とした態度と笑顔は、世界共通のコミュニケーションの武器です。
【面接後編】感謝を伝えるお礼メールと内定後の流れ
お礼メール(Thank-you email)は送るべきか?
はい、送ることを強くお勧めします。面接後、24時間以内に、面接官へ感謝の気持ちと、改めて入社への意欲を伝える短いメールを送りましょう。丁寧な印象を与え、他の候補者と差をつけることができます。
内定(Job Offer)から承諾まで
内定の連絡を受けたら、提示された給与や待遇について交渉(salary negotiation
)する機会もあります。最終的に入社を決めたら、現在の職場へ退職(resignation
)の意向を伝え、スムーズな引き継ぎ(handover
)を行いましょう。
十分な準備が、自信となり、未来を拓く
英語を使った転職活動は、確かに日本語での活動に比べて、準備すべきことが多くあります。しかし、それは、あなた自身のキャリアを深く見つめ直し、自分の価値を再発見するための、またとない機会でもあります。
この記事で紹介したステップに沿って、一つひとつ丁寧な準備を重ねること。それが、あなたの不安を自信に変え、グローバルなキャリアへの扉を開く、最も確かな力となるはずです。