未経験から大学事務へ転職！「好き」を仕事にするための完全ガイド

「安定した環境で、社会に貢献できる仕事がしたい」

「教育の現場を支え、学生の成長を見守る、やりがいのある仕事に就きたい」

そんな想いを胸に、大学の事務職員への転職に憧れを抱く方は少なくありません。しかし同時に、「自分には特別なスキルも、業界での経験もない…」と、未経験であることを理由に、その一歩をためらってはいませんか？

結論からお伝えします。ご安心ください。全くの未経験からでも、大学事務への転職の扉は、確かに開かれています。

この記事では、未経験というスタートラインから、憧れの大学事務への転職を成功させるための、仕事選びから、具体的な準備、そして採用を勝ち取るための秘訣まで、その全てのステップを網羅した、あなたのための完全ガイドをお届けします。

なぜ大学事務は「未経験者」にも門戸を開いているのか？

専門的な世界に見える大学ですが、事務職員の採用においては、未経験者を歓迎する理由が確かに存在します。

• ① 人柄・コミュニケーション能力の重視:大学事務の仕事は、学生、教員、保護者、時には地域の方々や企業の人事担当者まで、非常に多様な立場の人々と接する仕事です。そのため、専門的な知識以上に、相手の話に真摯に耳を傾け、円滑なコミュニケーションが取れる、誠実な人柄が何よりも重視されます。
• ② ポテンシャル採用の文化:特に若手（第二新卒など）の採用においては、現時点でのスキルよりも、熱意や学習意欲、そして大学の文化に柔軟に適応できる「伸びしろ」が、高く評価される傾向にあります。
• ③ 異業種スキルの価値:民間企業で培われた、多様な経験や視点は、時に伝統的な大学の組織に、新しい風を吹き込む貴重な力となります。あなたの社会人経験そのものが、大学運営の新たな価値となるのです。

【ここから始めよう】未経験者に開かれた大学事務の仕事

大学事務の仕事は多岐にわたります。その中でも、未経験からでも比較的挑戦しやすい部署や仕事内容をご紹介します。

学生と直接関わる部門（コミュニケーション能力が活きる）

• 教務課・学生課: 履修登録の相談、奨学金の手続き、サークル活動の支援など、学生生活の「よろず相談窓口」となる部署です。学生に親身に寄り添う姿勢が大切です。
• キャリアセンター（就職課）: 学生の就職活動をサポートします。企業とのやり取りも多く、民間企業での経験も活かせます。
• 入試課・広報課: オープンキャンパスの運営や、高校訪問、SNSでの情報発信など、大学の「顔」として、未来の学生と接する仕事です。

組織を支える部門（事務処理能力が活きる）

• 総務課・人事課・経理課: 一般企業と同様のバックオフィス業務です。他業界での事務経験や、簿記などの資格を直接活かすことができます。
• 図書館: 図書の貸出・管理や、学生の調べものをサポートするレファレンスサービスなどを担います。

あなたの経験は無駄じゃない！異業種スキルを「強み」に変えるアピール術

「自分にはアピールできる経験なんてない…」そう思う必要は全くありません。あなたの経験は、視点を変えれば、大学事務の仕事で求められる「強み」に変わります。

• 営業・販売・接客経験 → 高い対人スキル・傾聴力 → 学生支援、広報・入試で活かせます。
• 一般事務・経理の経験 → 正確な事務処理能力・PCスキル → 教務課、総務・経理で活かせます。
• IT業界の経験 → デジタルへの知見 → 学内システムの運用、オンライン授業のサポートで活かせます。
• コールセンターの経験 → 丁寧な言葉遣い・クレーム対応能力 → あらゆる窓口業務で活かせます。

大切なのは、あなたの経験を、大学事務の仕事で求められるスキルに「翻訳」して、職務経歴書や面接で語ることです。

転職活動を始める前に、これだけは準備しよう

① 筆記試験（適性検査）対策

国立大学なら「統一採用試験（教養試験）」、多くの私立大学なら「SPI」が、選考の初期段階で課されます。未経験者の場合、ここで基礎的な学力を示すことが、面接に進むための重要な鍵となります。市販の対策本で、計画的に準備を進めましょう。

② PCスキルの証明

Word、Excel、PowerPointの基本的な操作は、どの部署でも必須のスキルです。MOSなどの資格を取得しておくと、あなたのスキルを客観的に証明する上で、有利に働きます。

③ 志望動機の構築：「なぜ、大学事務か」を自分の言葉で

これが、選考で最も重要なポイントです。

• NG例:「安定してそうだから」「楽そうだから」
• OK例:「前職で培った〇〇のスキルを、企業の利益追求のためだけでなく、次世代を担う学生の成長を支えるという、より社会貢献性の高いフィールドで活かしたいと考え、志望いたしました。」

このように、社会貢献への意欲を、あなた自身の経験と結びつけて、明確に語ることが重要です。

未経験に強い味方！仕事の探し方と転職サイト・エージェント

• ① 各大学の公式サイト: 全ての基本です。特に私立大学では、契約職員など、未経験者が応募しやすいポジションが、公式サイトで直接募集されることも少なくありません。
• ② 国立大学法人の「統一採用試験」サイト: 国立大学を目指すなら、このサイトのチェックは必須です。
• ③ 転職エージェントの活用: マイナビジョブ20’sやハタラクティブといった、若手・未経験者に強いエージェントは、あなたのポテンシャルを評価してくれる求人を多く保有しています。また、Education Careerのような教育業界特化型エージェントに相談し、専門的なアドバイスをもらうのも非常に有効です。

まとめ

未経験から大学事務への転職は、決して不可能な夢ではありません。むしろ、**あなたの社会人経験そのものが、大学に新しい視点をもたらす、価値ある「強み」**となり得る、大きなチャンスに満ちています。

大切なのは、「未経験だから」と臆することなく、これまでの経験で培ったコミュニケーション能力や、真面目に物事に取り組む姿勢を、自信を持ってアピールすることです。

憧れだけでなく、仕事のリアルを理解し、しっかりと準備をすれば、安定とやりがいを両立できる、新しいキャリアへの扉は、必ずあなたの目の前で開かれるはずです。

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岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

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ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。