【転職面接】「第一志望ですか？」と聞かれたら？好印象な答え方と本音の伝え方

転職活動の面接で、特に選考が進んだ段階や最終面接で、面接官から「当社が第一志望ですか？」とストレートに尋ねられることがあります。この質問に、どう答えるのが正解なのか、正直に言うべきか、それとも建前を使うべきか、悩んでしまう方は少なくないでしょう。

この質問は、あなたの入社意欲や企業への関心の度合い、そして誠実さを見極めるための重要な問いかけです。この記事では、転職面接で「第一志望ですか？」と聞かれた際の企業の意図、好印象を与えるための効果的な答え方のポイント、そして状況に応じた具体的な伝え方や注意点などを分かりやすく解説します。

なぜ企業は「第一志望かどうか」を質問するのか？

企業が面接でこの質問をする背景には、いくつかの明確な意図があります。

• 入社意欲の高さの確認: 最も大きな目的は、応募者がどれだけ本気で自社への入社を希望しているのか、その熱意の度合いを測ることです。内定を出した場合に、本当に入社してくれる可能性が高いのかを見極めたいと考えています。
• 自社への理解度・関心の深さの確認: 「第一志望です」と答えるのであれば、その理由として、どれだけ自社の事業内容や企業文化、将来性などを深く理解し、共感しているのかを知りたいと考えています。
• 応募者の価値観や判断基準の把握: 何を基準に企業を選んでいるのか、仕事に何を求めているのかといった、応募者の価値観やキャリアに対する考え方を探ろうとしています。
• 内定辞退リスクの低減: 企業にとって、内定辞退は採用活動における大きな損失です。できる限り入社意欲の高い人材を採用し、辞退のリスクを減らしたいという思いがあります。
• 他の応募者との比較検討: 複数の優秀な候補者がいる場合、入社意欲の高さが最終的な決め手の一つとなることもあります。

「第一志望ですか？」と聞かれた際の基本的な答え方

この質問に対しては、基本的には正直に、かつ前向きな姿勢で答えることが大切です。ただし、状況や本音の度合いによって、伝え方には工夫が必要です。

ケース1：本当に第一志望の場合

迷わず「はい、御社が第一志望です」と、自信を持って明確に伝えましょう。そして、なぜ第一志望なのか、その具体的な理由を添えることが非常に重要です。

• 伝えるべきポイント:
  • 企業への強い共感: 企業の理念やビジョン、事業内容、製品・サービス、社風、あるいは社員の方々の働きぶりなど、具体的にどのような点に強く惹かれ、共感しているのか。
  • 自身の経験・スキルとの合致と貢献意欲: あなたのこれまでの経験やスキルが、その企業でどのように活かせ、どのように貢献できると考えているのか。
  • 将来のキャリアプランとの整合性: その企業で働くことが、あなたの長期的なキャリアプランの中でどのような意味を持ち、どのような成長を目指せるのか。
• 例文の考え方: 「はい、御社が第一志望でございます。その理由は、〇〇という貴社の企業理念に深く共感し、私がこれまでに培ってきた△△のスキルや経験が、貴社の□□という事業のさらなる発展に大きく貢献できると確信しているからです。また、面接を通じて社員の皆様の〇〇といったお話を伺い、私もそのような環境で自己成長を遂げながら、貴社と共に未来を創造していきたいと強く感じております。」

ケース2：第一志望群の一つである場合（正直に伝えつつ、入社意欲を示す）

複数の企業を並行して選考を受けており、その企業も魅力的な選択肢の一つである場合は、嘘をつく必要はありませんが、伝え方には配慮が必要です。

• 伝えるべきポイント:
  • 現時点での高い志望度を伝える: 「はい、現時点では御社を第一志望群の一つとして真剣に考えさせていただいております」といった形で、正直に状況を伝えつつも、高い関心を持っていることを示します。
  • その企業ならではの魅力を具体的に述べる: なぜその企業に強く惹かれているのか、他の企業にはない魅力を具体的に説明することで、企業研究の深さと入社意欲をアピールします。
  • もし他の企業の選考状況について尋ねられたら: 正直に、かつ簡潔に答えます。ただし、他社の悪口を言ったり、過度に比較したりするのは避けましょう。
• 例文の考え方: 「はい、現在選考を受けさせていただいている企業様の中でも、御社に対しては特に強い魅力を感じており、第一志望群の一つとして真剣に考えさせていただいております。特に、貴社の〇〇という独自の技術力と、△△という企業文化に大変惹かれており、もしご縁をいただけましたら、私のこれまでの経験を活かして貢献したいという思いが非常に強いです。」

ケース3：第一志望ではないが、入社を前向きに検討している場合

正直に「第一志望ではありません」と答えるのは、よほど特別な理由がない限り、避けた方が無難です。入社意欲が低いと判断され、選考で不利になる可能性が高まります。

• 伝えるべきポイント:
  • 現時点での高い関心と入社意欲を伝える: 「御社には大変魅力を感じており、ぜひ入社させていただきたいと考えております」と、まずは入社への前向きな気持ちを明確に示します。
  • その企業の魅力を具体的に述べる: なぜその企業で働きたいのか、その企業ならではの魅力や、貢献できる点を具体的に説明します。
  • 「第一志望かどうか」という直接的な言及を避け、熱意を伝えることに注力する: 面接官が知りたいのは、言葉そのものよりも、あなたの本気度や企業への関心の深さです。
• 例文の考え方: 「御社には大変強い魅力を感じており、これまでの面接を通じて、〇〇様（面接官の名前など）のお話を伺う中で、ますます貴社で働きたいという気持ちが強くなっております。特に、貴社の△△という事業領域における先駆的な取り組みや、□□という社風に大変共感しており、私のこれまでの経験を活かして貢献できる機会をいただければ、これ以上嬉しいことはございません。」

「第一志望ですか？」と聞かれた際のNGな答え方・注意点

• 「特にありません」「分かりません」といった無関心な回答: 入社意欲がないと判断され、即不採用に繋がる可能性があります。
• 「はい、第一志望です」とだけ答えて、具体的な理由がない: 言葉に説得力がなく、本気度が疑われます。
• 嘘をついて「第一志望です」と言う（矛盾が生じるリスク）： もし他の企業への関心が高いことが、その後の会話や態度から透けて見えてしまうと、不誠実な印象を与え、信頼を失う可能性があります。
• 他の企業の悪口を言う、あるいは過度な比較をする: 他社を引き合いに出して自社を良く見せようとする態度は、面接官に良い印象を与えません。
• 待遇面や条件面だけを理由にする: 「給与が高いから第一志望です」といった理由は、仕事内容や企業への貢献意欲が低いと見なされる可能性があります。
• 曖昧な表現や自信のない話し方: 「たぶん第一志望だと思います…」「もし受かったら考えます…」といった煮え切らない態度は、入社意欲の低さや決断力のなさと受け取られます。

逆質問の機会を活かして、志望度を高める

もし、面接の最後に逆質問の機会があれば、それを活用して、さらに企業への理解を深め、自身の志望度を高めることも可能です。

• 入社後の具体的な働き方やキャリアパスについて質問する: 「もしご縁をいただけた場合、入社後どのような業務からスタートし、将来的にはどのようなキャリアを築いていくことができるのでしょうか？」
• 企業の今後の展望や課題について質問する: 「貴社が今後特に注力していきたい事業分野や、現在直面されている課題について、差し支えなければ教えていただけますでしょうか？」

これらの質問を通じて得られた回答が、あなたのキャリアプランや価値観と合致すれば、それが「第一志望」であることのより強い根拠となります。

まとめ：「第一志望」の問いには、誠実さと熱意をもって

転職面接で「第一志望ですか？」と聞かれた際には、まず正直な気持ちを基本としつつ、企業への敬意と入社への熱意を込めて、具体的な理由とともに伝えることが大切です。

企業は、あなたの言葉だけでなく、その表情や話し方、そしてこれまでの面接全体を通して、あなたの本気度を見極めようとしています。取り繕った言葉よりも、あなた自身の言葉で、なぜその企業で働きたいのか、そしてどのように貢献していきたいのかを誠実に語ることが、採用担当者の心に響き、良い結果へと繋がるでしょう。

この記事が、あなたが面接で「第一志望ですか？」という質問に自信を持って答え、納得のいく転職を実現するための一助となれば幸いです。

本サイトがおすすめする転職エージェント

JACリクルートメント

特徴から登録方法、活用ポイント、評判を解説

JACリクルートメント登録ガイド

理想の職場・仕事を見つけませんか？

おすすめ転職コンテンツ

「キャリアプランの計画」「応募書類の作成」
「面接対策」「企業との年収交渉」など
転職希望者におすすめのコンテンツを紹介

キャリアプランの計画にお困りの方はコチラ

キャリアプラン案内所

履歴書や職務経歴書の作成にお困りの方はコチラ

応募書類マスター

面接試験にお困りの方はコチラ

面接のトリセツ

企業との年収交渉にお困りの方はコチラ

給与交渉ナビ

岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

X

ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。