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転職とボーナス:賢く受け取り、円満に退職するためのタイミングと知識

岩下隼人
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転職を考える際、多くの方が気になるのが「ボーナス(賞与)」の扱いです。「できることなら、今の会社のボーナスをもらってから辞めたい」「転職先のボーナスはいつからもらえるの?」「退職を伝えると、ボーナスが減らされたりしないだろうか?」など、ボーナスに関する疑問や不安は尽きないものです。

この記事では、転職時におけるボーナスの基本的な仕組み、賢く受け取るための退職のタイミング、そして円満な退職と新しいキャリアへのスムーズな移行を実現するための注意点などを分かりやすく解説します。

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ボーナス(賞与)とは?基本的な仕組みを理解する

まず、ボーナス(賞与)がどのようなものか、その基本的な仕組みを押さえておきましょう。

  • 法律上の義務ではない: 毎月支払われる給与とは異なり、ボーナスの支給は法律で義務付けられているものではありません。企業の業績や個人の成果に応じて、恩恵的に支払われる賃金という位置づけです。
  • 就業規則や労働契約で定められる: ボーナスを支給するかどうか、支給する場合の支給時期、算定基準、支給対象者などは、各企業の就業規則や労働契約(雇用契約書)で定められています。
  • 主な役割:
    • 従業員のモチベーション向上: 過去の業績への貢献を評価し、報いることで、従業員のやる気を高めます。
    • 生活の安定・補填: 毎月の給与だけでは賄いきれない大きな支出(住宅ローンのボーナス払い、旅行費用など)や、将来への備えに充てられることを期待されます。
    • 業績分配: 企業の利益を従業員に分配するという意味合いも持ちます。

転職時に「今の会社のボーナス」をもらうための重要ポイント

現在の会社のボーナスをできるだけ確実に、そして満額に近い形でもらってから退職したいと考えるのは自然なことです。そのためには、以下のポイントを理解しておく必要があります。

1. 就業規則の「支給日在籍条項」を確認する

  • これが最も重要な確認事項です。 多くの企業の就業規則には、「賞与は、その支給日に在籍する従業員に対して支給する」といった「支給日在籍条項」が定められています。
  • この条項がある場合、たとえボーナスの査定期間を満たしていても、ボーナス支給日よりも前に退職してしまうと、原則としてボーナスを受け取る権利がなくなってしまいます。
  • 逆に、支給日に在籍していれば、その後に退職する予定であっても、基本的にはボーナスを受け取る権利があります。

2. ボーナスの「査定期間」を理解する

  • ボーナスは、通常、特定の期間(査定期間)における従業員の業績や勤務態度などを評価して金額が決定されます。
  • 一般的に、夏のボーナスは前年の10月~当年3月頃、冬のボーナスは当年の4月~9月頃が査定期間となることが多いですが、これも企業によって異なります。
  • 査定期間中に退職の意思を伝えた場合や、査定期間の途中で退職した場合、ボーナスの査定に影響が出て減額されたり、支給対象外となったりする可能性もゼロではありません(就業規則の定めによります)。

3. 退職の意思を伝えるタイミング

  • ボーナス支給後に伝えるのが最も安全: 一般的に、ボーナスを満額受け取りたい場合は、ボーナスが支給されたことを確認してから、退職の意思を上司に伝えるのが最も確実な方法と言えるでしょう。
  • ボーナス支給前に伝える場合のリスク: 企業によっては、ボーナス支給前に退職の意思を伝えると、「将来への期待が持てない」といった理由で査定が厳しくなったり、支給額が減額されたりする可能性も考慮に入れる必要があります。就業規則に減額に関する規定がないか確認しましょう。
  • 円満退職のための配慮: ボーナス支給直後に退職の意思を伝えると、「もらい逃げ」と受け取られ、円満な退職が難しくなるのではないかと心配する方もいるかもしれません。法的には問題ありませんが、引き継ぎ期間を十分に確保し、最後まで誠実に業務に取り組む姿勢を示すことが、良好な関係を保つためには重要です。ボーナス支給後、数週間から1ヶ月程度経ってから退職の意思を伝えるというのも、一つの配慮と言えるでしょう。

4. 退職日と最終出社日の設定

  • 退職日はボーナス支給日以降に設定: 支給日在籍条項がある場合は、退職日は必ずボーナス支給日よりも後に設定します。
  • 引き継ぎ期間の確保: 退職の意思を伝えてから実際の退職日までの間に、後任者への業務引き継ぎを責任を持って行うための期間(通常1ヶ月~2ヶ月程度)を確保しましょう。
  • 有給休暇の消化: 残っている有給休暇をいつからいつまで取得するのか、引き継ぎスケジュールと合わせて上司と相談します。

転職先のボーナスはいつからもらえる?

新しい会社に入社した場合、最初のボーナスがいつ、どのくらいもらえるのかも気になるところです。

  • 企業の賞与規定による: 転職先のボーナスも、その企業の就業規則や賞与規定によって支給条件(支給時期、算定期間、査定方法など)が定められています。
  • 入社時期と査定期間の関係: 多くの場合、ボーナスは特定の査定期間の勤務実績に基づいて支給されるため、入社して最初のボーナス支給時期には、査定期間の全てを満たしていないため、満額支給されないか、あるいは寸志程度の支給となることが一般的です。 例えば、夏のボーナスの査定期間が前年10月~当年3月で、支給が6月の場合、4月に入社した人は、その年の夏のボーナスは支給対象外となるか、ごく少額となる可能性が高いです。
  • 入社時の条件確認が重要: 内定後のオファー面談などの際に、賞与の支給条件や、入社初年度のボーナスの見込みについて、確認しておくことをお勧めします。
  • 試用期間中の扱い: 企業によっては、試用期間中は賞与の査定対象外としている場合もあります。

転職時のボーナスに関する注意点

  • ボーナスに固執しすぎない: ボーナスは魅力的なものですが、転職の目的はそれだけではないはずです。仕事内容、キャリアアップの可能性、企業文化、ワークライフバランスなど、総合的な視点から転職先を判断することが重要です。ボーナスのためだけに、自分に合わない企業を選んでしまっては本末転倒です。
  • ボーナス支給後の退職は「もらい逃げ」ではない: ボーナスは、過去の労働に対する対価としての側面が強いものです。支給日に在籍していれば、受け取る権利があります。ただし、円満な退職のためには、その後の引き継ぎなどを誠実に行うことが大切です。
  • 退職金への影響: 勤続年数に応じて支給される退職金は、ボーナスとは別に考慮する必要があります。
  • ボーナスの返還義務は原則としてない: 一度支給されたボーナスを、退職後に会社から返還するよう求められることがあっても、法的には返還義務がないケースがほとんどです。ただし、就業規則に特殊な定めがある場合や、不正行為による賞与だった場合などは例外も考えられるため、不安な場合は専門家(弁護士など)に相談しましょう。

まとめ:ボーナスは計画的に、円満な転職を目指そう

転職時におけるボーナスは、タイミングや企業の規定によって、受け取れるかどうかが大きく左右されます。現在の会社のボーナスを確実に受け取りたい場合は、就業規則の「支給日在籍条項」を確認し、ボーナス支給後に退職の意思を伝え、十分な引き継ぎ期間を設けるのが賢明な進め方です。

また、転職先のボーナスについては、入社時期と査定期間の関係を理解し、初年度の支給については過度な期待をせず、入社前に条件を確認しておくことが大切です。

ボーナスは転職を考える上での一つの要素ですが、それに囚われすぎることなく、あなた自身のキャリアプランや価値観に合った、納得のいく転職を実現してください。

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岩下隼人
岩下隼人
ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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