ポイズンピルと馬の関係は?経済用語と競走馬、それぞれの意味を解説
株式投資の勉強をしようと「ポイズンピル」について調べていたら、関連キーワードに「馬」と出てきて、「どういう関係があるんだろう?」と不思議に思ったことはありませんか?
経済用語と馬、一見すると全く繋がりのないように思えるこの二つの言葉。
実は「ポイズンピル」には、全く異なる二つの意味が存在します。一つは会社の経営に関わる経済用語、そしてもう一つは、競走馬の名前です。
この記事では、そんな少し不思議なキーワード「ポイズンピル 馬」の謎を解き明かすべく、それぞれの意味と関係性について初心者の方にも分かりやすく解説していきます。
まずは結論:経済用語と競走馬のポイズンピルは別物
先に結論からお伝えします。
- 経済用語の「ポイズンピル」:敵対的な会社買収を防ぐための「買収防衛策」のこと。
- 競走馬の「ポイズンピル」:かつて中央競馬や地方競馬で活躍した「実在の競走馬の名前」。
この二つは名前が同じというだけで、直接的な関係性は全くありません。
「ポイズンピル」という言葉が持つインパクトから、偶然にも経済と競馬、二つの世界で同じ名前が付けられることになったのです。
それでは、それぞれの「ポイズンピル」が一体どのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。
経済用語の「ポイズンピル」とは?
株式投資の世界で使われる「ポイズンピル」は、会社が望まない相手から強引に乗っ取られる(敵対的買収)のを防ぐための強力な防衛手段を指します。日本語では「毒薬条項」とも呼ばれます。
なぜ「毒薬」?
これは、敵対的な買収者にとって、まるで毒を飲むかのように大きな不利益をもたらす仕組みであることから名付けられました。買収を仕掛けてきても、この「毒」によって買収のメリットが失われ、諦めざるを得なくなる、というわけです。
簡単な仕組み
ポイズンピルが発動すると、買収者以外の既存株主は、新しい株式を市場価格よりも非常に安い価格で手に入れる権利(新株予約権)を得ます。
多くの株主がこの権利を行使すると、市場に出回る株式数が一気に増え、結果として買収者が持つ株式の価値の割合が下がってしまいます(希薄化)。これにより、買収者は当初の計画よりもはるかに多くの資金が必要になり、買収が困難になるのです。
競走馬の「ポイズンピル」とは?
一方、競馬の世界にも「ポイズンピル」という名前の馬が実在しました。
こちらは2015年生まれの牡馬で、父はブラックタキシード。2018年頃から中央競馬でデビューし、その後は地方競馬のレースにも数多く出走しました。100戦以上を走り抜いたタフな競走馬として、一部の競馬ファンに知られています。
このように、経済用語とは全く関係なく、競走馬そのものの名前として「ポイズンピル」が存在するのです。
なぜ馬に「ポイズンピル(毒薬)」と名付けた?
それにしても、なぜ大切な馬に「毒薬」という意味の名前を付けたのでしょうか。
競走馬の馬名の由来は馬主の想いが込められており、公式に発表されていないことも多いため、このポイズンピル号の正確な由来も定かではありません。
しかし、一般的に競走馬には「強くあってほしい」「ライバルを圧倒してほしい」という願いが込めて名付けられます。
おそらくこの「ポイズンピル」という名前にも、**「レースの相手にとって毒となるほど強い存在であれ」「ライバルたちが恐れるほどの走りを見せてほしい」**といった、勝利への力強い願いが込められていたのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。「ポイズンピル」と「馬」の関係についての疑問は解決できたでしょうか。
- 経済用語のポイズンピルは、敵対的買収から会社を「守る」ための防衛策。
- 競走馬のポイズンピルは、レースでライバルを打ち負かす「攻め」の活躍を期待された名前。
このように、二つの「ポイズンピル」は全くの別物ですが、どちらもその言葉が持つ「相手にとって脅威となる」というインパクトのあるイメージから名付けられている点が共通していて面白いですね。
もし今後、ニュースや検索でこのキーワードの組み合わせを見かけても、もう混乱することなく、それぞれの意味を思い出すことができるはずです。