【例文あり】未経験から総務事務へ！採用担当者に響く志望動機の作り方

「会社を縁の下から支える仕事がしたい」

「誰かの役に立っていると、日々実感できる仕事に就きたい」

そんな思いから、会社の円滑な運営に不可欠な「総務事務」という仕事に、関心を抱いている方も多いでしょう。未経験からの挑戦では、スキルや経験でアピールすることが難しいため、あなたの「なぜ、この仕事がしたいのか」という熱意とポテンシャルを伝える「志望動機」が、合否を分ける最も重要な鍵となります。

この記事では、「何を書けばいいか分からない」というあなたの悩みを解決するために、採用担当者の心に響く、説得力のある志望動機の作り方を、具体的なフレームワークと例文を交えて徹底的に解説します。

なぜ重要？総務事務の採用で「志望動機」が厳しく見られるワケ

「事務職」と一括りにされがちですが、採用担当者は、あなたの志望動機から、総務事務ならではの適性があるかを注意深く見ています。

• 1.「定着性」と「人柄」の確認総務の仕事は、備品管理から社内イベントの企画、時にはオフィス移転のプロジェクトまで、非常に幅広く、地道な仕事も多くあります。そのため、「すぐに辞めずに、長く会社に貢献してくれるか」という定着性と、社員からの様々な依頼に快く対応できる「人柄」を、志望動機から見極めようとしています。
• 2.「仕事への理解度」の判断「何でも屋」という漠然としたイメージではなく、社員が働きやすい環境を主体的に創り出すという、総務の重要な役割を正しく理解しているかを見ています。「楽そうだから」といった安易な動機ではないか、その本気度を測っているのです。
• 3. ポテンシャルの見極め未経験だからこそ、これまでの経験から得たスキル（コミュニケーション能力、調整能力、PCスキルなど）を、総務の仕事でどう活かせるかを自分で考え、アピールできるか、そのポテンシャルを志望動機から読み取ろうとしています。

これで完璧！未経験者のための志望動機、3つの黄金フレームワーク

説得力のある志望動機は、以下の3つの要素で組み立てるのが王道です。このフレームワークに沿って、あなた自身の経験や想いを当てはめてみましょう。

• ① 結論：なぜ、総務事務を志望するのか最初に、あなたの意志を明確に伝えます。例：「〇〇という経験から、社員の方々が働きやすい環境を主体的に整え、事業の成長を根底から支える総務事務の仕事に強い魅力を感じ、志望いたしました。」
• ② 根拠：自身の経験・強みとの結びつけ次に、結論に至った具体的なエピソードや、あなたの強みを語ります。ここが最も重要な部分です。例：「前職の販売職では、お客様だけでなく、共に働くスタッフが気持ちよく仕事ができるよう、バックヤードの整理整頓や備品管理を率先して行っておりました。その経験から、誰かをサポートすることに大きなやりがいを感じています。」
• ③ 入社後の貢献：どう活躍したいかという未来のビジョン最後に、入社後の意欲と、会社にどう貢献したいかを伝えて締めくくります。例：「未経験の業務については、一日も早く覚える努力をいたします。そして、前職で培ったコミュニケーション能力を活かし、部署の垣根を越えた円滑な連携のハブとなることで、会社全体の生産性向上に貢献したいです。」

【前職別】参考にできる！志望動機の例文集

あなたのこれまでの経験は、必ず総務事務の仕事で活かすことができます。前職別に、具体的な例文を見ていきましょう。

例文1：接客・販売職からの転職

【アピールポイント：ホスピタリティ、コミュニケーション能力、臨機応変な対応力】

前職の販売職では、お客様に快適な時間を過ごしていただくために、常に周囲に気を配り、先回りして行動することを心がけてまいりました。この経験で培った「人の役に立ちたい」という想いとホスピタリティ精神を、今度は社内の皆様がより働きやすい環境を創り出す、という形で活かしたいと考え、総務事務を志望いたしました。

貴社は、社員一人ひとりの働きやすさを重視する理念を掲げておられ、深く共感しております。多様な部署からの様々な依頼に対し、これまで培った臨機応変な対応力を発揮して、貢献していきたいと考えております。

例文2：営業職からの転職

【アピールポイント：調整能力、折衝能力、PCスキル（資料作成など）】

営業として、お客様への提案だけでなく、社内の技術部門や経理部門など、多くの部署と連携してプロジェクトを進める中で、円滑なコミュニケーションと調整能力の重要性を学びました。この経験から、特定の部門だけでなく、会社全体の土台を支える総務の仕事に大きな魅力を感じるようになりました。

前職で培った折衝能力は、外部業者とのやり取りなどの場面で必ず活かせると考えております。未経験の分野ではございますが、一日も早く業務を覚え、貴社の円滑な事業運営に貢献する所存です。

例文3：一般事務からの転職

【アピールポイント：正確な事務処理能力、PCスキル、サポート経験】

前職では、営業部のサポート担当として、正確かつ迅速な事務処理を心がけてまいりました。その中で、担当部署のサポートだけでなく、福利厚生の整備やオフィス環境の改善といった、会社全体の働きやすさを追求していく総務の仕事に、より大きなやりがいと魅力を感じるようになりました。

前職で培ったExcelでのデータ管理能力や、Wordでの文書作成スキルを活かし、業務効率化の面でも貢献できると考えております。

これはNG！評価を下げてしまう志望動機の残念な例

• 「楽そう」「残業がなさそう」といった動機: 仕事そのものへの興味ではなく、条件面しか見ていないと判断されてしまいます。
• 「事務職なら何でもいい」という姿勢: なぜ経理や人事といった他の事務職ではなく、「総務」なのかが語れないと、志望度が低いと見なされます。
• 受け身の姿勢: 「PCスキルを基礎から教えていただきたいです」など、学ぶことばかりをアピールし、会社に貢献しようという意欲が見えません。
• 抽象的な内容: 「コミュニケーション能力には自信があります」だけで、それを裏付ける具体的なエピソードが伴わない志”望動機は、説得力に欠けます。

まとめ：あなたの「気配り」と「貢献意欲」が、最高の志望動機になる

未経験から総務事務への転職では、特別なスキルや経験は必要ありません。採用担当者が何よりも見ているのは、あなたが周りの人のために行動できるホスピタリティと、会社を縁の下から支えたいという真摯な気持ちです。

あなたのこれまでの経験を振り返り、その中で培われた「気配り」や「調整能力」を、未来への貢献意欲と共に、あなた自身の言葉で語ること。それができれば、あなたの志望動機は、必ず採用担当者の心に響くはずです。

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岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

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ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。