未経験の転職、何社受けるのが正解？平均応募数と内定を勝ち取るための戦略

「未経験からの転職活動、何社くらい応募すれば、内定がもらえるんだろう…」

「もう10社も応募したのに、全部書類で落ちた。これって普通なの？」

キャリアチェンジを目指す多くの人が、この「応募数」に関する不安や疑問を抱えます。ゴールの見えないマラソンのように感じられ、心が折れそうになることもあるでしょう。

結論からお伝えすると、この問いに**「〇社受ければ絶対大丈夫」という魔法の数字は存在しません。** しかし、**未経験からの転職における「平均的な目安」と、内定確率を高めるための「戦略的な考え方」**を知ることで、あなたの不安は解消され、転職活動をより効率的に、そして前向きに進めることができるようになります。

この記事では、未経験転職のリアルな選考通過率から、適切な応募数、そして心を消耗させずに内定を勝ち取るための具体的な戦略まで、その全てを徹底的に解説します。

【結論】未経験転職なら、まずは「30〜50社」の応募を一つの目安に

いきなり驚かれるかもしれませんが、もしあなたが未経験の分野で、本気で転職を成功させたいと考えるなら、まずは「30社から50社」への応募を、一つの大きな目安として考えてみてください。

「そんなにたくさん！？」と思うかもしれません。しかし、これには明確な理由があります。それは、未経験者の選考通過率が、経験者に比べて低いという、動かしがたい事実があるからです。

なぜ、これほどの数が必要なのか？

未経験者の選考通過率のリアルから、内定までの道のりをシミュレーションしてみましょう。

• 書類選考の通過率：約5%～10%（20社応募して1～2社通過すれば良い方）
• 一次面接の通過率：約30%
• 最終面接の通過率：約50%

これを元に計算すると、1社の内定を得るためには…

【50社に応募】 → 書類通過5社 → 一次面接通過1～2社 → 最終面接進出1社 → 【内定1社】

これはあくまで一例であり、あなたの経歴や応募する業界によって確率は変動します。しかし、この数字を知っておくだけで、「10社連続で落ちても、まだ始まったばかりだ」と、心を強く持つことができるはずです。大切なのは、この数字を**「ノルマ」と捉えるのではなく、「1社の素晴らしい出会いのために、これくらいの行動が必要になるかもしれない」という心構え**を持つことです。

「数打てば当たる」は危険？応募の「量」と「質」のバランス術

では、やみくもに応募数を増やせば良いのでしょうか？答えは「NO」です。未経験の転職活動では、応募の「量」と「質」のバランスを、時期によって使い分けることが極めて重要です。

活動初期は「量」を重視し、市場感を知る

転職活動を始めたばかりの最初の10社～20社は、いわば「練習試合」です。まずは、少しでも興味を持った求人に幅広く応募してみましょう。

このフェーズの目的は、内定を取ることではありません。

• 自分の経歴が、どのような業界・企業に評価されるのかという**「市場価値」を知る**こと。
• 書類選考や面接を通じて、企業からの反応を見て、自分のアピール方法の課題を見つけること。
• そして何より、面接そのものに慣れること。

たくさんの「お祈りメール」を受け取るかもしれませんが、それは全て、あなたの応募書類や面接スキルを磨くための、貴重なデータ収集だと考えましょう。

活動中期以降は「質」を重視し、的を絞る

ある程度応募を重ね、面接に進める企業が出始めたら、戦略をシフトします。

• 手応えのあった企業の共通点を分析し、「自分は、こういう企業に求められているのかもしれない」という、転職活動の「軸」を定めます。
• そして、応募する企業を厳選し、一社一社、企業研究にじっくりと時間をかけ、その企業のためだけに練り上げた志望動機を作成します。

**最初は「量」で経験値を稼ぎ、徐々に「質」へと転換していく。**これが、未経験転職における最も賢明で、効率的な戦い方なのです。

応募数を確保し、通過率を上げるための具体的な3つのテクニック

1. 転職サイトの機能をフル活用する
   • スカウト機能は必ずONに: あなたのプロフィールに興味を持った企業から、直接アプローチが来るチャンスを逃さないようにしましょう。
   • 応募テンプレートを作成: 志望動機など、企業ごとにカスタマイズが必要な部分以外は、あらかじめテンプレートを作成しておくと、応募の時間を大幅に短縮できます。
2. 転職エージェントを味方につける【最重要】未経験者こそ、転職エージェントを最大限に活用すべきです。
   • 求人紹介: あなたの希望や経歴に合った、通過可能性の高い求人を効率的に紹介してくれます。
   • 書類添削・面接対策: プロの視点から、あなたの応募書類を「通過する書類」へと磨き上げ、面接の練習もしてくれます。これにより、一社あたりの通過率そのものを高めることができます。応募の「量」と「質」を両立させる上で、エージェントは最強のパートナーとなります。
3. 応募の記録をつけ、PDCAを回す応募した企業名、選考結果、そして「なぜ落ちたのか」という自分なりの分析を、Excelなどで一覧にして管理しましょう。自分の「負けパターン」を知り、それを改善していくことで、あなたの転職活動は、ただの繰り返しではなく、確かな「成長」へと変わっていきます。

書類で落ち続けても、心が折れないための考え方

• 「不採用」は「あなたへの人格否定」ではない:あなたと、その企業との「相性」や「タイミング」が、今回は合わなかっただけです。決して、あなたの価値が否定されたわけではありません。
• 選考は「水物」と心得る:同じ経歴でも、A社ではあっさり落ち、B社では最終面接まで進む、ということは日常茶飯事です。一つひとつの結果に、一喜一憂しすぎないことが大切です。
• 結果ではなく「行動」を目標にする:「今週は内定を取る」ではなく、「今週は3社に応募する」「職務経歴書を一度見直す」など、**自分でコントロールできる「行動」**を目標にしましょう。

まとめ：応募数は「目安」。大切なのは、諦めずに行動し続けること

未経験からの転職活動において、「何社受けるべきか」という問いに、絶対的な正解はありません。この記事で紹介した数字は、厳しい現実を乗り越えるための、あくまで一つの「目安」です。

最も重要なのは、一社一社の結果に心をすり減らすことなく、そこから学び、改善しながら、あなたを本当に必要としてくれる、たった一社の企業に出会うまで、諦めずに行動し続けることです。

その粘り強い行動の先に、あなたの新しいキャリアの扉は、必ず開かれます。

当社おすすめの転職エージェント

JACリクルートメント

特徴から登録方法、活用ポイント、評判を解説

JACリクルートメント登録ガイド

理想の職場・仕事を見つけませんか？

おすすめ転職コンテンツ

「キャリアプランの計画」「応募書類の作成」
「面接対策」「企業との年収交渉」など
転職希望者におすすめのコンテンツを紹介

キャリアプランの計画にお困りの方はコチラ

キャリアプラン案内所

履歴書や職務経歴書の作成にお困りの方はコチラ

応募書類マスター

面接試験にお困りの方はコチラ

面接のトリセツ

企業との年収交渉にお困りの方はコチラ

給与交渉ナビ

岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

X

ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。