事務職・受付への転職を成功させる！仕事内容、スキル、求人選びのポイント

オフィスワークの中でも、企業の円滑な運営を支える「事務職」と、企業の顔としてお客様をお迎えする「受付」。どちらも多くの企業にとって不可欠な存在であり、転職市場においても常に一定のニーズがあります。働きやすさや安定性を求めてこれらの職種への転職を考える方、あるいはどちらの仕事が自分に合っているのか迷っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、事務職と受付の仕事内容の違いや共通点、それぞれに転職するメリット・デメリット、そして転職を成功させるための秘訣について、詳しく解説していきます。あなたのキャリアチェンジを考える上での参考にしてください。

「事務職」と「受付」の仕事内容：どこが違う？どこが似ている？

まず、事務職と受付の仕事内容について、それぞれの特徴を見ていきましょう。

事務職の主な仕事内容

事務職の仕事は、組織全体の業務がスムーズに進むようにサポートするバックオフィス業務が中心です。具体的な業務内容は企業や部署によって多岐にわたりますが、一般的には以下のようなものが挙げられます。

• 書類作成・管理: 会議資料、報告書、契約書、請求書など、様々なビジネス文書の作成、整理、ファイリング。
• データ入力・集計: 顧客情報、売上データ、在庫データなどをシステムやExcelに入力し、必要に応じて集計や簡単な分析を行う。
• 電話・メール応対: 社内外からの電話やメールに対応し、担当者への取り次ぎや問い合わせへの回答、ビジネスメールの作成。
• ファイリング・庶務業務: 書類の整理整頓、郵便物の仕分け・発送、備品の管理・発注など。

企業や配属部署によっては、経理、人事、営業サポートといった専門的な知識やスキルが求められる事務業務を担当することもあります。

受付の主な仕事内容

受付の仕事は、企業の「顔」として、来訪者や電話の第一対応を行うフロント業務が中心です。企業の第一印象を左右する重要な役割を担います。

• 来客応対: 来訪者の受付、アポイントメントの確認、担当者への取り次ぎ、会議室などへの案内、お茶出し。
• 代表電話応対: 代表電話にかかってくる電話を受け、適切な部署や担当者へスムーズに取り次ぐ。
• 会議室などの予約管理: 会議室や応接室の予約受付、スケジュール管理。
• 郵便物・宅配便の受け渡し: 外部からの郵便物や宅配便を受け取り、社内の担当部署へ仕分ける。

企業によっては、受付業務に加えて、簡単なデータ入力や書類整理といった事務作業、あるいは庶務的な業務を兼務することもあります。

共通する業務・求められるスキル

事務職と受付は、担当する業務領域に違いはありますが、共通して求められるスキルや、一部重なる業務も存在します。

• 基本的なPCスキル: Wordでの文書作成、Excelでの簡単な表計算やデータ入力、メールソフトの操作など、基本的なPCスキルはどちらの職種でも不可欠です。
• コミュニケーション能力: 社内外の様々な人と接するため、相手に失礼なく、かつ円滑に意思疎通を図るコミュニケーション能力が求められます。
• ビジネスマナー: 言葉遣いや立ち居振る舞い、電話応対のマナーなど、基本的なビジネスマナーは必須です。
• 正確性・丁寧さ: 書類作成や情報伝達において、ミスなく正確に、そして丁寧に対応する能力が重要です。
• 来客・電話応対: どちらの職種も、社外の人と接する機会があるため、企業の代表としての自覚を持った対応が求められます。

事務職・受付への転職：それぞれのメリット・デメリット

次に、事務職と受付、それぞれに転職する場合のメリットとデメリット（あるいは注意点）について見ていきましょう。

事務職へ転職するメリット

• 幅広い業界・企業でニーズがあり、求人が比較的多い: 事務職はどのような企業にも必要とされるため、求人の選択肢が豊富です。
• 専門性を身につけることでキャリアアップも可能: 経理、人事、法務など、専門分野の事務スキルを磨くことで、キャリアの幅を広げることができます。
• 比較的、定時で終業しやすい職場も多い: 部署や企業にもよりますが、残業が少なく、ワークライフバランスを保ちやすい傾向があります。
• 縁の下の力持ちとして組織を支えるやりがい: 直接的に顧客と接する機会は少ないかもしれませんが、組織全体の業務が円滑に進むようサポートすることで、貢献を実感できます。

事務職へ転職するデメリット（注意点）

• ルーティンワークが多く、単調に感じることも: 定型的な業務が中心となる場合、人によっては刺激が少ないと感じるかもしれません。
• 給与水準が他の専門職と比較して高くない場合がある: 一般的に、他の専門職や営業職と比較すると、給与水準がやや低めに設定されていることがあります。
• 直接的な成果が見えにくい場合がある: 日々の業務が間接的なサポート中心であるため、自分の仕事の成果が目に見える形で現れにくいと感じることもあります。

受付へ転職するメリット

• 企業の「顔」として活躍できる、やりがいを感じやすい: 来訪者に最初に接する立場であり、企業の第一印象を良くすることで、直接的な貢献を実感しやすい仕事です。
• 高いコミュニケーション能力や接遇スキルが身につく: 日々多くの人と接することで、高度なコミュニケーション能力や洗練された接遇マナーが自然と身につきます。
• 人と接することが好きな人に向いている: 「ありがとう」と直接感謝される機会も多く、人と関わることに喜びを感じる人にとっては非常にやりがいのある仕事です。
• 未経験からでも挑戦しやすい場合がある: 特に人柄やコミュニケーション能力が重視されるため、未経験者でも採用されるチャンスがあります。

受付へ転職するデメリット（注意点）

• 常に人に見られる立場であり、身だしなみへの配慮が必要: 企業の顔として、常にきちんとした身だしなみや立ち居振る舞いが求められます。立ち仕事が多い場合もあります。
• クレーム対応など、精神的な負担が生じる場面も: 時には、不満を抱えた来訪者や電話の対応をしなければならないこともあり、精神的なタフさが求められます。
• キャリアパスが限定的な場合がある: 事務職のように専門分野を深めていくというよりは、受付業務のプロフェッショナルを目指す、あるいは受付チームのリーダーといったキャリアパスが一般的で、選択肢が限られると感じる人もいます。
• 給与水準が比較的低い場合がある: 専門性が高い業務と見なされにくいため、給与水準が比較的低めに設定されていることがあります。

事務職・受付への転職で活かせるスキル・経験

これまでの職務経験は、事務職や受付への転職においてどのように活かせるのでしょうか。

事務職経験者が受付へ転職する場合

• PCスキル、書類作成能力、電話応対スキル: これらは受付業務でも役立つ基本的なスキルです。
• スケジュール管理能力、正確な事務処理能力: 会議室の予約管理や来客情報の管理などで活かせます。

受付経験者が事務職へ転職する場合

• 高いコミュニケーション能力、接遇スキル、臨機応変な対応力: 社内外との調整業務や、電話・来客応対において大きな強みとなります。
• 電話応対スキル、基本的なPC操作スキル: 事務業務の基礎として役立ちます。

他職種から事務職・受付へ転職する場合

• 接客・販売経験: コミュニケーション能力、顧客対応力、笑顔や丁寧な言葉遣いなどが活かせます。
• 営業経験: PCスキル、資料作成能力、目標達成意欲、調整力などが評価されることがあります。
• コールセンター経験: 高度な電話応対スキル、傾聴力、問題解決能力などが強みになります。

事務職・受付の求人の探し方と選び方のポイント

希望に合った求人を見つけるためには、情報収集の方法と企業選びの視点が重要です。

• 転職サイト・転職エージェントの活用:
  • 転職サイト: 多くの求人情報を比較検討できます。事務職専門のサイトや、女性向けのサイトも活用しましょう。
  • 転職エージェント: キャリア相談を通じて、自分の適性や希望に合った求人を紹介してもらえます。非公開求人に出会える可能性もあります。
• ハローワークの活用: 地元の中小企業の求人や、地域密着型の求人が見つかりやすいのが特徴です。
• 企業の採用ホームページ: 興味のある企業の採用ページを直接確認するのも有効です。
• 求人票で確認すべき項目:
  • 具体的な業務内容: 「事務全般」だけでなく、どのような業務を主に担当するのか。
  • 必要なスキル: PCスキル（Word、Excelのどの程度のレベルか）、語学力など。
  • 勤務時間、休日、残業の有無・程度: ワークライフバランスに関わる重要なポイントです。
  • 給与、賞与、福利厚生: 待遇面をしっかりと確認しましょう。
  • 職場の雰囲気、社風: 企業のウェブサイトや口コミなども参考に。
• 企業研究の重要性: 応募する企業の理念や事業内容、社風などを事前に調べておくことが、ミスマッチを防ぎ、面接対策にも繋がります。

事務職・受付への転職を成功させるための面接対策

書類選考を通過したら、自信を持って面接に臨みましょう。

• 志望動機の明確化: なぜその職種（事務または受付）を選んだのか、そしてなぜその企業で働きたいのか、具体的で熱意のある志望動機を伝えましょう。
• 自身の強みと、それが応募職種でどう活かせるかの具体的な説明: これまでの経験やスキルが、応募先の仕事でどのように役立つのかを、具体的なエピソードを交えて説明します。
• コミュニケーション能力と協調性をアピール: 明るくハキハキとした受け答え、笑顔、適切な相槌などを心がけ、円滑なコミュニケーションが取れることを示しましょう。チームで働くことへの意欲も大切です。
• 清潔感のある身だしなみと明るい対応: 第一印象は非常に重要です。清潔感のある服装や髪型を心がけ、明るく丁寧な対応を意識しましょう。
• 逆質問で仕事への意欲や関心を示す: 面接の最後に設けられる逆質問の時間は、あなたの入社意欲や企業への関心度を示す絶好の機会です。企業の事業内容や働きがい、入社後に期待される役割などについて、具体的な質問を用意しておきましょう。

まとめ

事務職も受付も、企業の円滑な運営や良好な対外イメージの形成に不可欠な、非常に重要な仕事です。それぞれに求められるスキルや仕事の進め方、やりがいには違いがありますが、共通して高いコミュニケーション能力や正確性、そしてホスピタリティ精神が求められます。

どちらの職種を目指すにしても、まずはそれぞれの仕事内容や特性をよく理解し、自身の適性やキャリアプランと照らし合わせて、最適な選択をすることが大切です。そして、応募する企業についてしっかりと研究し、これまでの経験で培ってきた強みを効果的にアピールすることで、きっとあなたに合った新しいキャリアの扉が開かれるはずです。この記事が、あなたの転職活動の一助となれば幸いです。

本サイトがおすすめする転職エージェント

JACリクルートメント

特徴から登録方法、活用ポイント、評判を解説

JACリクルートメント登録ガイド

理想の職場・仕事を見つけませんか？

おすすめ転職コンテンツ

「キャリアプランの計画」「応募書類の作成」
「面接対策」「企業との年収交渉」など
転職希望者におすすめのコンテンツを紹介

キャリアプランの計画にお困りの方はコチラ

キャリアプラン案内所

履歴書や職務経歴書の作成にお困りの方はコチラ

応募書類マスター

面接試験にお困りの方はコチラ

面接のトリセツ

企業との年収交渉にお困りの方はコチラ

給与交渉ナビ

岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

X

ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。