未経験から行政書士へ転職!仕事内容・資格・成功へのキャリアパス
「法律の知識を活かして、困っている人の力になりたい」
「専門性の高い国家資格を取得して、将来は独立開業も目指せるような、確かなキャリアを築きたい」
そんな想いから、許認可申請や法人設立などを通じて、人々の挑戦や暮らしを支える「行政書士」という仕事に、強い関心や魅力を感じている方も多いのではないでしょうか。しかし同時に、「法律の勉強なんてしたことないし、未経験からでは難しそう…」「資格を取っても、実務経験がないと仕事はないのでは?」と、その高い専門性の前に、一歩を踏み出すことをためらってはいませんか?
結論からお伝えします。
行政書士への道は、未経験からでも挑戦可能です。その全ての始まりは、国家資格である『行政書士資格』の取得です。 そして、その価値ある資格を活かして、実務経験を積むための正しいキャリア選択をすることが、成功の鍵を握ります。
この記事では、未経験から「街の法律家」である行政書士を目指すあなたのために、具体的な仕事内容から、資格取得、そして転職成功へのキャリアパスまでを詳しく解説します。
そもそも「行政書士」とは?~街の法律家、その仕事内容~
行政書士は、「官公署に提出する書類」の作成や、その提出代理などを専門とする法律の専門家です。弁護士や司法書士に比べて、より私たちの生活やビジネスに身近な手続きを扱うことから、「街の法律家」とも呼ばれています。
その業務範囲は非常に広く、扱える書類は1万種類以上とも言われています。
- 許認可申請飲食店を開業するための「飲食店営業許可」や、建設業を営むための「建設業許可」、中古品を売買するための「古物商許可」など、新しいビジネスを始める際に必要な、行政からの許可を得るための書類作成と申請代理を行います。
- 法人設立「株式会社」や「合同会社」などを設立する際の、定款の作成・認証や、設立登記に関する書類作成などをサポートします。
- 外国人関連業務外国人が日本で働くための「在留資格(ビザ)」の申請や、日本国籍を取得するための「帰化申請」など、国際的な手続きを支援します。
- 相続・遺言トラブルのない円満な相続を実現するための「遺言書」の作成支援や、相続人同士の話し合いの結果をまとめる「遺産分割協議書」の作成などを行います。
【最重要】行政書士になるための「資格」という第一歩
未経験から行政書士として働く上で、避けては通れないのが国家資格である「行政書士資格」の取得です。
これは、行政書士法に基づく「名称独占資格」であり、資格を持っていなければ行政書士を名乗ることも、その業務を行うこともできません。つまり、資格取得が、キャリアの絶対的なスタートラインとなります。
行政書士試験の概要
- 受験資格: 年齢、学歴、国籍などの制限はなく、誰でも受験することができます。
- 試験日: 年に1回、11月の第2日曜日に実施されます。
- 難易度: 近年の合格率は10%前後で推移しており、簡単な試験ではありません。しかし、法律初学者の方でも、数ヶ月から1年程度の学習で合格を目指す方が多く、努力が実を結びやすい資格とも言えます。
資格取得後のキャリアは?未経験からの主な就職先
晴れて資格を取得した後、未経験者はどのようなキャリアを歩むのでしょうか。
- 行政書士事務所/法務事務所未経験者にとって最も王道と言えるキャリアスタートです。様々な種類の実務案件に触れながら、先輩行政書士の指導のもとで、実践的なスキルを学ぶことができます。まずはここで数年間経験を積むことが、将来のキャリアの大きな土台となります。
- 一般企業の「法務部」「総務部」「企業内行政書士」として、会社員として働く道です。契約書のリーガルチェックや、コンプライアンス体制の構築、自社で必要な許認可の管理など、企業の法律・行政手続きの専門家として貢献します。安定した収入と福利厚生が魅力です。
- 独立開業行政書士の最大の魅力の一つが、自分の事務所を持って独立開業できることです。しかし、実務経験のない状態でのいきなりの独立は、顧客獲得の面でも、業務遂行の面でもリスクが非常に高いため、まずは事務所などで経験を積むことを強くおすすめします。
転職前に知っておきたい「やりがい」と「現実」
やりがい
- 法律知識を駆使して、個人や企業の「困りごと」や「挑戦」を直接サポートし、感謝される。
- 許認可申請などを通じて、新しいビジネスが生まれる瞬間に立ち会える。
- 専門性を高めれば、独立開業という自由な働き方も選択できる。
厳しい現実(覚悟すべきこと)
- 絶え間ない法改正への対応: 関連する法律は常に改正されます。専門家として、一生勉強し続ける姿勢が求められます。
- 地道な書類作成と手続き業務: 華やかなイメージとは異なり、役所のルールに従って、正確性が求められる地道な事務作業が仕事の中心です。
- 責任の重さ: あなたが作成した書類の不備一つが、お客様の事業に大きな損害を与えてしまう可能性があり、常に大きな責任が伴います。
転職成功へのロードマップ!未経験からの一歩
Step1:行政書士試験の学習を始める
何よりもまず、資格取得が全てのスタートです。独学、通信講座、予備校など、自分に合った学習方法を見つけ、計画的に学習を進めましょう。
Step2:志望動機で「なぜ行政書士なのか」を語る
「法律に興味がある」というだけでなく、「前職の〇〇の経験で、中小企業が抱える△△という課題に直面しました。許認可申請の専門家として、そうした企業の新しい挑戦を法的な側面からサポートしたい」など、あなただけの具体的な原体験と結びつけて、貢献意欲を語ることが重要です。
Step3:面接で「誠実さ」と「学習意欲」をアピールする
専門家として、顧客に真摯に向き合う誠実な人柄と、資格取得後も実務を通じて学び続ける意欲を、自身の言葉で伝えましょう。
Step4:士業・管理部門に強い転職エージェントに相談する
この専門性の高い分野への転職は、プロのサポートが成功の鍵を握ります。
- 未経験者歓迎の求人情報に出会える: 行政書士事務所や企業の法務部などから、「資格があれば、実務経験は問いません」というポテンシャル採用の非公開求人を紹介してもらえる可能性があります。
- キャリアプランの相談に乗ってくれる: 「まずは事務所で経験を積むべきか」「企業内行政書士という選択肢はどうか」といった、資格取得後のキャリアプランについて、専門的なアドバイスを受けられます。
- 専門的な選考対策をサポート: 未経験者がつまずきやすい志望動機や自己PRで、あなたのポータブルスキル(例:営業経験→顧客対応力、事務経験→正確性)を、どう行政書士の仕事に結びつければ良いか、具体的にサポートしてくれます。
まとめ:「街の法律家」として、誰かの未来を支える仕事へ
行政書士は、法律知識を武器に、人々の新しい挑戦や、安心な暮らしを支える、非常に社会貢献性の高い専門職です。未経験から目指す道は、国家資格の取得という大きなハードルがありますが、それを乗り越えれば、専門家としての確かなキャリアがあなたを待っています。
その挑戦を、より確実なものにするためのパートナーとして。まずは士業の転職に精通したエージェントに相談し、あなたの未来への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。