富士通の営業へ転職｜社会を動かす「Fujitsu Uvance」と仕事のリアル

日本のIT業界を牽引し、グローバルに事業を展開する富士通。その安定した経営基盤と、社会インフラを支えるという壮大なスケールの事業に惹かれ、営業職としての転職を考える方も少なくありません。

しかし、「富士通の営業とは、具体的に何をする仕事なのだろう？」「伝統的な大企業だが、働きやすさは実際どうなのか？」といった疑問も浮かびます。

結論から言えば、現在、富士通が求める営業は、単に製品を売るだけのセールスパーソンではありません。それは、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）を牽引し、社会課題の解決に挑む**「ビジネスプロデューサー」**です。

この記事では、富士通の営業への転職を検討するあなたのために、その鍵となる「Fujitsu Uvance」とは何か、そして仕事のリアル、年収、求められる人物像までを徹底的に解説します。

富士通の営業は「モノ売り」ではない。社会課題を解決する「協創パートナー」

かつての「日立の営業」のイメージとは異なり、現在の営業活動の中心は、顧客の課題を解決するソリューション提案です。官公庁や自治体、金融、交通、エネルギー、製造といった、社会の根幹を担うお客様に対し、彼らが抱える経営レベルの課題に深く入り込んでいきます。

その役割は、もはや「営業」というより、顧客と共に新しい価値を創り出す「協創パートナー」と呼ぶのがふさわしいでしょう。AIやIoTといった最先端技術を駆使して、企業の生産性向上、カーボンニュートラルの実現、より安全・安心な社会インフラの構築といった、壮大なテーマに挑む仕事です。

転職の鍵を握る「Fujitsu Uvance（ユーバンス）」とは何か？

今の日立を理解し、転職を成功させる上で、避けては通れないキーワードが「Fujitsu Uvance（ユーバンス）」です。

Uvanceとは、”Universal”（あらゆるものを）と “Advance”（前進させる）を組み合わせた造語。日立が持つ幅広い事業領域のOT（制御・運用技術）と、最先端のITを組み合わせ、お客様のデータから新たな価値を創出し、経営課題の解決や成長を支援するための、日立独自のデジタルソリューション・サービス・テクノロジーの総称です。

日立の営業は、このUvanceを中核的な武器として、以下のようなソリューションを顧客に提案します。

• 製造業向け：工場の生産ラインのデータを分析し、生産効率の向上や予兆保全を実現する。
• 金融機関向け：顧客データを活用し、新しい金融サービスの開発を支援する。
• 交通インフラ向け：人流データを分析し、より効率的で快適な交通システムを構築する。

つまり、日立の営業に転職するということは、このUvanceを活用して、日本の、そして世界の社会課題解決に挑む一員になることを意味します。

気になる年収と福利厚生。その実態は？

富士通は、日本を代表する大企業として、業界トップクラスの待遇を誇ります。

年収水準

2024年3月期の有価証券報告書によると、富士通の平均年間給与は約965万円（平均年齢43.6歳）です。これは、日本の全労働者の平均年収を大きく上回る高い水準です。

役職にもよりますが、30代で主任クラスになれば年収700万～800万円台、課長クラスでは1,000万円を超える報酬も現実的な目標となります。

福利厚生

給与だけでなく、社員が安心して長く働けるための福利厚生も非常に充実しています。

• 住宅支援：家賃補助、独身寮、持家支援、財形住宅など
• 家族支援：家族手当、出産祝い金、育児・介護のための短時間勤務制度など
• 休暇制度：年間休日は125日以上。完全週休2日制（土日祝）に加え、年次有給休暇の取得も奨励されています（2022年度の有休取得率は約71%）。

高い収入と手厚い福利厚生は、大きなプロジェクトに安心して挑戦するための、強固な基盤となるでしょう。

働きやすさは？「変革期」にある富士通のカルチャー

「大企業は堅実だが、意思決定が遅いのでは？」という懸念を持つ方もいるかもしれません。しかし、現在の富士通は大きな「変革期」にあり、カルチャーも大きく変化しています。

近年では、旧来の年功序列制度から脱却し、個人の能力や挑戦意欲を正当に評価するジョブ型人事制度への移行を進めています。年齢や社歴に関わらず、意欲と実力のある人材が活躍できる環境が整いつつあります。

また、働き方の柔軟性も高く、コアタイムのないフレックスタイム制度やリモートワークが全社的に浸透しており、ワークライフバランスを重視する社員にとっては非常に働きやすい環境と言えます。事実、中途採用比率が年々高まっていることからも、外部の多様な知見や経験を積極的に取り入れ、組織を活性化させようという企業の強い意志がうかがえます。

富士通の営業に求められる人物像

では、社会課題解決という大きなミッションを担う富士通の営業として、どのようなスキルやマインドが求められるのでしょうか。

• 社会課題への高い関心：「社会をより良くしたい」という強い意志が、仕事の原動力となります。
• 顧客の経営層と対話できる視座：単なる担当者レベルではなく、顧客の経営課題を自分事として捉え、対等に議論できる高い視座が求められます。
• デジタル技術への深い理解：AIやクラウドといった最先端技術の動向を常に学び、それをどうビジネスに応用できるかを考え抜く知的好奇心が必要です。
• 多様な関係者を巻き込むプロジェクト推進力：社内のエンジニアや研究者、パートナー企業など、様々な専門家を巻き込み、一つのチームとしてプロジェクトをゴールに導くリーダーシップが不可欠です。

安定と挑戦、そして社会貢献。富士通で描く次のキャリア

富士通の営業は、大手企業ならではの「安定」した基盤の上で、社会を動かす壮大なDXプロジェクトに「挑戦」できる、非常に稀有なキャリアです。そして、その仕事の先には、社会をより良くするという、何物にも代えがたい「社会貢献」というやりがいがあります。

これまでのあなたの経験を、より大きなフィールドで、未来を創る仕事に活かしてみませんか。富士通は、その挑戦を待っています。

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岩下隼人

ロイヤル合同会社　代表

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ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。