「良い決算の基準」を、米国株投資家・広瀬隆雄さん(じっちゃま)が解説してくれていたので、ご紹介します。
広瀬隆雄さん(じっちゃま)は、米国株のテーマ、銘柄分析の第一人者。米国をはじめとする世界の政治・経済に精通し、グローバル投資、新興国市場にも明るい方です。
じっちゃまとは?

「良い決算」とは:
①EPS
②売上高
③ガイダンス
の全てで事前のコンセンサス予想を上回った決算を指します。ひとつでも取りこぼしがあればそれは「良い決算」ではありません!
それはじっちゃま独自のルールでしょうか?

いえ。これは僕のルールではなく、米国の機関投資家全員が使っている基準です。

IPO(株式上場)して数年しか経ってない若い企業ほど「良い決算」を出し続けることが要求されます。これはデートと同じ。知り合って日が浅い相手とは未だ信頼関係が出来上がってないのでデートをすっぽかされると不安が走ります。

これに対して何年も付き合っている間柄なら、少々のことでは信頼関係は壊れません。株もこれと全く同じ。

設立されて100年も歴史があるような会社は、決算を取りこぼしても投資家はアタフタしません。なぜならそれらのブルーチップ企業(優良株)は、その長い社歴の中で一度はかならず何年も続けて素晴らしい決算を出し続けた歴史があるから。

これに対し、最近IPOした若い企業の大半は最初のリセッション(景気後退)であえなく撃沈……上場廃止へ、、、ということがよく起こります。僕が、若い企業の決算発表に主にピリピリしているのは、そのため。

ですので「良い決算」をこれでもか!これでもか!と出し続けるスタミナのある株を買う事。一度決算取りこぼすヘタレ企業は、2度、3度と失敗をやからすケースが殆ど。これも男女関係と同じ。二股かけられて「もうしません!」と約束されたからといって…油断も隙もあったもんじゃない!
不思議なのは、決算ミスした場合でも、アフター(決算発表後)に株価が上がるというのがあります。特に、売上とEPSが良くてガイダンスが悪いケース。なんか、不思議です。

それは「悪材料出尽くし!」とかの思惑で買われるケース。2日もすればすぐ剥げて、またズルズルと下げます。そこでついつい株価に目が行って本質が見えなくなる素人が多すぎ!

ポイントは「ちゃんと約束を守ったか?」です!
ガイダンスというのは財務部長が責任を持って出す「約束」に他なりません。だから次の決算では「有言実行」で、自分の提示した目標を自分で達成できないといけない。
ストーリーや理念の美醜は、どうでもいいです。
以上、じっちゃまが語った「良い決算の基準」でした。
また、じっちゃまは「投資家が読むべきおすすめ書籍」も紹介してましたので、そちらの内容に興味がある方は下記をご参照下さい。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。