3001 片倉工業 かたくらこうぎょう [ 繊維製品 ]
【URL】https://www.katakura.co.jp/
【決算】12月
【設立】1920.3
【上場】1949.5
【特色】1873年繊維で発祥。医薬品、機械事業も。賃貸や商業施設開発・運営など不動産が利益柱
片倉工業株式会社(かたくらこうぎょう、英語: Katakura Industries Co., Ltd.)は、東京都中央区に本社を置くショッピングセンター等の不動産運営・賃貸、自動車部品等の機械製造販売、繊維製品の製造販売を行う企業である。旧称は片倉製糸紡績株式会社(かたくらせいしぼうせき、英語: Katakura Silk Spinning Co., Ltd.)。
会社概要
明治期から大正期にかけての日本の主力輸出品であった絹糸の製造を行い、片倉財閥を構築した老舗企業である。かつて操業していた富岡工場(富岡製糸場)は日本の工業近代化の貴重な遺産と、UNESCOの世界文化遺産(富岡製糸場と絹産業遺産群)として知られる(2005年、富岡工場の土地・建物を、富岡市に寄贈した)。
1994年に伝統事業である蚕糸事業から撤退し、その後、不動産資産を活かしたショッピングセンター運営・不動産賃貸事業・小売事業の他、第二次世界大戦後に進出した自動車用部品製造、繊維製品の販売などを行っている。また肌着の「キヤロン」の発売元としても、その名を知られている。
連結決算においては子会社のトーアエイヨーを介して製造販売する医薬品が主力となっており、蚕由来のビタミンB2製剤の技術に強みを持つ。
その他、農業用機械、産業用機械の製造子会社や消防車製造子会社も持つ。
東京・京橋にあった片倉ビル(旧本社ビル)は1922年に建築され、近くの明治屋ビルとともに由緒ある建物であったが、老朽化のため2009年12月より建替え工事が始まった。これに伴い2009年、本社を京橋から銀座一丁目に移転した(さらに現在は明石町に移転)。跡地には東京スクエアガーデンが建設された。
2021年11月8日、同社の役員ら設立した「株式会社かたくら」による株式公開買い付け(TOB)の手法により、マネジメント・バイアウト(MBO)を実施すると発表した。現会長及び現社長が折半出資し、片倉工業株買取を目的とした「株式会社かたくら」を設立。経営陣による自社株買取にて上場廃止予定であった。買取額は約700億円となる予定で、ファンド系資本によるMBO以外としては日本国内最大額のMBOとなる。背景には所謂モノ言う株主である外資系ファンドの暗躍が囁かれる。
2022年1月12日、「株式会社かたくら」はMBOの断念を発表。応募数について買付予定数の下限を下回った場合には、買付に応募があったすべての株式を含めて買付をしない計画であったためである。その下限は22,146,000株であったが、実際に応募があったのは19,679,198株であった。