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フジ・メディア・ホールディングスの「売上」を徹底解剖!事業の内訳と成長性を読み解く方法

岩下隼人
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「フジ・メディア・ホールディングスって、テレビ局の親会社だよね?一体、年間でどれくらい稼いでいるんだろう?」

株式投資を始め、特定の企業に興味を持つと、まず知りたくなるのがその会社の事業規模です。その最も基本的な指標となるのが「売上高」です。

この記事では、株式投資初心者の方にも分かりやすく、

  • そもそも「売上高」とは何か?「利益」との違いは?
  • フジ・メディア・ホールディングスの最新の売上高と、その推移
  • 売上の中身を大解剖!テレビだけじゃない、本当の収益源とは?

といった点を、基本から丁寧に解説していきます。この記事を読めば、単に売上の金額だけでなく、その「中身」や「推移」を分析することで、フジ・メディア・ホールディングスの本当の姿や将来性が見えてくるはずです。

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「売上高」と「利益」は違う!まず知っておきたい基本

本題に入る前に、会計の超基本である「売上高」と「利益」の違いをしっかり押さえておきましょう。この二つを混同していると、企業の評価を見誤ってしまいます。

売上高とは?

売上高とは、企業が商品やサービスをお客様に提供することで得た収入の総額のことです。 スーパーで言えば、「レジに入ってきたお金の合計」をイメージすると分かりやすいでしょう。売上高は、その会社の事業規模や市場での勢いを示す指標となります。

利益とは?

利益とは、その売上高から、商品の仕入れ代金(原価)や、人件費、家賃、広告費といった様々な「コスト(経費)」を差し引いて、**最終的に会社の手元に残った「儲け」**のことです。

重要なのは、**「売上が大きくても、利益が出ているとは限らない」**という点です。例えば、1,000円で商品を売っても(売上1,000円)、その仕入れや経費に1,100円かかっていれば、100円の赤字(損失)になってしまいます。そのため、投資家は売上高と利益の両方をセットで見ることが不可欠なのです。

フジ・メディア・ホールディングスの売上高はいくら?

では、フジ・メディア・ホールディングスの売上高は、実際にどれくらいあるのでしょうか。

最新の決算(2025年3月期)によると、フジ・メディア・ホールディングスグループ全体の年間の売上高は5,873億円でした。

過去の推移を見ると、テレビ広告市場の変化などもあり、近年は6,000億円前後で概ね横ばいとなっています。これは、主力の放送事業が苦戦する一方で、他の事業が下支えしている構図を示唆しています。では、その「中身」はどのようになっているのでしょうか。

売上の「中身」を大解剖!FMHの2大収益源

フジ・メディア・ホールディングスの5,873億円という巨大な売上は、決してフジテレビのテレビ事業だけで成り立っているわけではありません。決算資料を見ると、その収益源は大きくいくつかの事業(セグメント)に分かれています。特に重要なのが、以下の2つの柱です。

① メディア・コンテンツ事業

これは、グループの中核であり、売上全体の約6割を占める最大の事業です。

  • 主な内容: フジテレビのテレビ放送収入(スポンサーからのテレビCM広告費など)、番組制作、映画事業(『ONE PIECE FILM RED』など)、音楽事業、イベント事業、ゲーム、動画配信サービス「FOD」など。
  • 動向: 若者のテレビ離れなどを背景に、主力のテレビ広告収入は厳しい状況にあります。一方で、映画事業のヒットや、アニメなどのコンテンツを海外に販売するライツ事業などが、新たな収益源として期待されています。

② 都市開発・観光事業

メディア事業に次ぐ、第2の大きな柱がこの事業です。売上全体の約3割を占めています。

  • 主な内容: 子会社である「株式会社サンケイビル」が中心となって手掛ける、オフィスビルや商業施設の賃貸・管理、ホテル運営、住宅分譲など。
  • 動向: メディア事業と比べて景気の変動を受けにくい、安定した収益を生み出す「ディフェンシブ」な事業です。メディア事業の業績変動を補い、グループ全体の経営を下支えする重要な役割を担っています。

このように、フジ・メディア・ホールディングスは、「メディア」と「不動産」という2つの大きなエンジンで動いている企業なのです。

投資家として「売上」をどう分析するか

では、私たち投資家は、企業の売上高という情報をどう投資判断に活かせば良いのでしょうか。以下の3つの視点を持つことが大切です。

1. 売上の「成長率」を見る

まず注目すべきは、売上高が前年の同じ時期と比べてどれだけ伸びているか(あるいは減っているか)を示す「増収率」です。売上高が毎年着実に成長している企業は、事業が拡大している良いサインと捉えることができます。

2. 売上の「質」を見る

次に、売上の「中身(セグメント)」の変化を見ます。フジ・メディア・ホールディングスの例で言えば、今後成長が期待される動画配信や海外事業の売上が、全体の売上に占める割合を高めているか、といった点に注目します。どの事業が売上を牽引しているのかを見ることで、企業の将来性がより明確になります。

3. 「利益」とセットで見る

冒頭で説明した通り、売上と利益はセットで見ることが鉄則です。特に、売上高に対して本業の儲けがどれだけあるかを示す「営業利益率」は重要な指標です。売上が伸びていても、利益率が下がっている場合、「儲かりにくいビジネスになってきているのでは?」と注意深く分析する必要があります。

まとめ

今回は、企業の最も基本的な指標である「売上高」を切り口に、フジ・メディア・ホールディングスの事業内容を分析しました。

  • 売上高」は企業の事業規模や勢いを示す指標ですが、必ず「利益」とセットで見ることが重要です。
  • フジ・メディア・ホールディングスの巨大な売上は、主力の「メディア・コンテンツ事業」と、安定収益源である「都市開発・観光事業」という2つの大きな柱で支えられています。
  • 投資家としては、単に売上の金額を見るだけでなく、その「成長率」や「事業ごとの内訳(質)」を分析することで、企業の本当の実力と将来性を見抜くことができます。

企業の決算書やIR資料を見る際に、ぜひこの「売上高の分析」という視点を取り入れてみてください。きっと、あなたの企業分析のレベルが一段とアップするはずです。

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岩下隼人
岩下隼人
ロイヤル合同会社 代表
ロイヤル合同会社を設立して、新しいことに挑戦している人や、頑張っている会社を応援中。ときどき取材記者(ライター)。
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